日銀がゼロ金利政策をやめてから、徐々に日本でも金利がある世界に戻ってきて、国債、銀行金利、住宅ローン金利などが全て徐々に上がってきています。もちろん、個人向け国債についても、少しづつ金利が上がってきたのですが、今までは税引き前の金利でも1%の大台を上回ることはありませんでした。
ところが財務省が2025年6月4日に発表された6月分の個人向け国債の詳細内容で、とうとう税引き前の金利が1.00%の大台に乗ることが分かりました。具体的には下記のとおりです。
- 変動10 第183回債 1.00%(税引前)
- 固定5 第171回債 1.00%(税引前)
- 固定3 第181回債 0.79%(税引前)
もしも、固定5を10万円分を購入すると、1年間で税引前で1000円分(税引後で796円)の利子がもらえます。
十年のスパンで考えたとき金利は増えていくと想定している人は変動10、そろそろ金利上昇は打ち止めで金利は下がっていくと想像している場合は固定5、3年後にはお金を引き出したいと考えている場合は固定3という選択になるのでしょう。中途換金にはあとで説明するペナルティがあるので、中途換金は想定せずに余裕資金を満期まで預けておくのが向いていると思います。
なお、利息は半年ごとに支払われます。変動10については半年ごとに利率が変わります。(固定は同じく利率がずっと続きます)
発行後原則1年間は中途換金することはできません。1年間が経過しても、中途換金する場合には直前2回分の利子が差し引かれます。(満期まで持てば差し引かれることはありません)
最悪、1年後に中途換金しても、1年間でもらった利息分が差し引かれて換金されるだけので、貰った利息分と合わせて考えれば元本割れのリスクがないと財務省では説明しています。これだけ見ると、まったくリスクが無いようにも見えますが、日本という国が利払いすることが困難になるほど財政状況が悪化した場合は元本を失う可能性は少ないながらもあります。
個人向け国債は884の金融機関で取り扱っています。窓口で申し込もうとすると、個人向け国債以外の金融商品の勧誘を受けてしまう場合もあるので、個人向け国債と決めている場合は楽天証券などのネット証券で購入するとオンラインで完結できるのでよいかもしれません。個人向け国債の詳細は必ず財務省のホームページで確認してください。
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