ソフトバンクグループが2025年11月27日の午前9時に楽天証券など各証券会社などで5000億円分の社債を発行しました。利率は年3.98%(税引前)で、ソフトバンクグループが発行する円建ての普通社債では過去15年間で最高の水準となりました。償還期限は約7年の無担保社債で、ソフトバンクグループは調達した資金で、OpenAIへの追加出資時に借り入れたブリッジローンの返済資金の一部に充当するとしています。
11月27日の午前10時時点で楽天証券でソフトバンクが今回発行した社債がどうなっているかを確認してみると、すでに完売していて、キャンセル待ちの状態になっていました。すごい人気であることが分かります。
前回、楽天グループが社債を発行したときよりも、利率は高く、魅力的な社債には見えたのですが、ソフトバンクグループ自体がいつの間にか携帯電話の会社から巨大な投資会社に変わってしまったので、とてもリスクが高いような印象があります。
格付けはJCRでAなので現時点で危険ということではないと思っています。ソフトバンクグループの7月から9月期の連結決算ではAI分野への投資効果で純利益が2兆5022億円にものぼっています。しかし、例えばAIブームの終焉などに伴いAI関連銘柄の株価が大きく落ちるようなことがあれば、ソフトバンクグループの経営にも大きく影響するのではないかという漠然とした恐怖があります。
ソフトバンクグループの社債を買うのであれば、先日紹介した、Tracers日本国債ウルトラロング(30年平均)年4回分配型の方が魅力があるようにも思います。こちらは残存期間が27年から33年の日本国債に投資を行っているため、社債よりは信用力が高く、AIブームの終焉などには左右されにくいイメージがあります。
信託報酬は0.176%がかかってしまいますが、30年国債は現時点で3%強程度の利回りがあることも魅力です。もしも今後、30年国債の金利水準が上がった場合は、この投資信託の基準価額が下がってしまうので、元本割れの状態にはなりますが、分配金は定期的に受け取ることができます。(長期の国債は金利変動に敏感でブレ幅が大きくなりますので10年債などと比較してリスクが高いです)
また、もしも国内の株価が下落して世の中が不況になって国債利率の引き下がれば基準価額が上がってキャピタルゲインが狙えるほか、下がった株価のクッションになってくれる可能性もあります。
ということで、やはり購入するならばTracers日本国債ウルトラロングということにして、今回はソフトバンクの社債は購入を見送ることにしました。

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