米国は利下げ、日本は利上げによる日米金利差の縮小により、為替は円高になるとずっと言われてきていましたが、米国のトランプ政権、日本の高市政権の政策に伴い、むしろ円安に大きく傾く事態になっています。朝起きて為替を確認したら大変な状況になっていたので驚きました。
トランプ氏は自国の産業を守るために円高になることを望み、高市氏は日本国内の物価高を抑制(円高)することを望んでいるのに、全く逆の方向に進行しています。輸入品は今後も値段が上がる可能性が出てきました。
2025年11月19日のニューヨーク外国為替市場では円相場が1ドル157円台に下落しました。10時間のうちに約1円の円安になるという早いペースでした。157円台になるのは今年の1月半ば以降約10か月ぶりになります。実は円安になっているのは、対米ドルだけではなく、対ユーロでも1ユーロ181円台とこちらも円安です。
ここまで円安が進む背景は、米国のインフレが再燃して政策金利をこれから下げるのは難しいのではないか?という懸念と日本の高市政権が積極財政を推進する中で大量の赤字国債が発行されて財政悪化を招くのではないかという懸念からになると言われています。
昨日、片山さつき財務相、城内実経済財政相、日銀の植田和男総裁が3者会談を開きました。この会談の中で、円安・ドル高に関する具体的な話は出なかったと伝わり、政府・日銀による為替介入の観測が後退したことが一つのきっかけになっています。会談後にもう少し強いメッセージを出すのではないかと思っていましたが、とても意外でした。ただ、さらに急激な円安が進むのであれば為替介入が発生するのかもしれません。
円高になるとドル建ての資産は対円で目減りしてしまうので、為替の動向はとても気になりますが、経済はとても色々なパラメーターで左右されて、専門家でも正確に未来を予測することは難しい世界なので、ドルコスト平均法でコツコツとドル建て資産を買い増すのが結局は良いかもしれないと思っています。

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