ごみ出し案内をChatGptに託そうとした香川県三豊市の取り組みが素晴らしい

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香川県の三豊市がChatGPTを使ってごみ出し案内をすることにして、2023年6月1日から半年間にわたって実証実験を繰り返してきた取り組みがITmediaで紹介されていました。今回の取り組みは三豊市が東京大学大学院 松尾研究室とともに実施しています。

昔のごみ捨ては、燃えるゴミと燃えないゴミに分けておけば良いという感覚しかありませんでしたが、最近ではリサイクルを促進するために分別の種類が増えているほか、リチウムイオン電池のように大きな事故につながるようなゴミの捨て方についてきめ細かく案内しなければいけません。

会社でもたくさんのゴミ箱が並び、どのゴミ箱に何を捨てられるのかがきめ細かく解説されていますが、さすがに覚えきれません。ごみを捨てるたびに、どこに捨てれば良いのか迷ってしまいます。こんな市民の「困った」を解決するために、ChatGPTにトライしたという取り組みは素晴らしいと思います。市内に住む外国人も増えているため、50ヶ国以上の言語に対応することも考えていました。

7月7日まで実施した第一フェーズでは正答率は62.5%まで達しています。このあと、大規模言語モデルをGPT3.5から4に変更するなどの改善を実施し、10月23日から11月30日まで第二フェーズの取り組みを実施し正答率が94.1%まで向上しました。

ゴミ出しの案内が間違えると、ごみ処理をする方々の負担増にもつながるため、三豊市では99%の正答率を目標にしていたので、現時点ではごみ出し案内にChatGPTを使うことは断念しています。しかし、もしも大規模言語モデルの更なる進化などがあれば、99%の正答率を超える日も近いのではないでしょうか。

今回は市役所の職員さんが松尾研のメンバーとコラボして課題解決のために知恵を絞った取り組み自体がもっと称賛されても良いと思います。このような一つ一つの動きが、日本のデジタル先進国化に近づくために重要なことだと思います。

マスコミの報道を見ると、「断念」をしたことが強調され気味ですが、もっとトライしたことに着目をした報道があっても良いと思いました。

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