
昨日(2005年10月24日)、楽天証券でシステム障害があったのですね。今日の報道で始めて知りました。
障害があったのは午前9時頃から12時頃までの3時間で、インターネットや携帯電話のWEBページからのログインができないなどのアクセスが行いにくい状況が続いたようです。楽天証券では下記のように報告しています。
24日(月)8時40分、WEBシステムと旧WEBシステム間の連携機能での一部不具合により応答遅延が発生いたしました。そのことでお客様のWEBおよびモバイルログイン時のレスポンスが悪化、WEBおよびモバイルサーバ上にて応答待ちが多発し、システム全体のレスポンス劣化を引き起こすにいたりました。この間、お客様におかれましてはWEBや携帯電話などのモバイル端末でログインができないなどの影響が出てしまいました。
お昼休みに大半のWEBサーバ/APサーバ群の再起動を実施し、WEBの一部(中国株式と投資信託などに関するサービスを除く)復旧とモバイルの完全復旧を行いました。大引け後、中国株式と投資信託のサービスの復旧を図り、17時過ぎに完全に復旧いたしました。
実は私もその時間帯にアクセスしていたのですが、携帯電話のiSPEED経由でログインしていたため、全く気がつかずにふつうにログインができていました。
楽天証券のシステム障害の履歴
それにしても、8月以降で5回目のトラブルになるそうです。金融庁からも既に注意喚起をしていました。報道によれば松井証券などの同業他社も「業界全体の信用問題に発展しかねない」と批判していると報じられています。楽天証券で報告されているシステム障害履歴には2005年8月から2005年10月25日にかけて下記のように報告されていました。
日次 | 区分 | タイトル |
---|---|---|
2005年10月25日(水) | システム障害 | 10月24日(月)のシステム障害に関するご報告 |
2005年10月12日(水) | システム障害 | リアルタイム入金(ジャパンネット銀行)における画面が表示されない不具合 |
2005年9月29日(木) | システム障害 | マーケットスピード歩み値における一部データの欠落 |
2005年9月16日(金) | お詫び | 8月から発生している一連のシステム障害について、弊社社長よりお詫びと今後の対応について |
2005年9月13日(火) | システム障害 | 9月13日(火)に発生したシステム障害のご報告 |
2005年8月30日(火) | システム障害 | 8月30日(火)に発生したウェブおよびモバイルにおけるカバードワラントのシステム障害 |
2005年8月29日(月) | システム障害 | 8月29日(月)に発生したウェブおよびモバイルにおけるレスポンス劣化のご報告 |
2005年8月25日(木) | システム障害 | 8月24日(水)に発生したシステム障害のご報告 |
2005年8月12日(金) | システム障害 | 8月11日(木)に発生したシステム障害のご報告 |
楽天証券では8月以来の度重なるシステム障害を重く見ていて、急ピッチでシステムの増強作業を進めていますが、この関連作業の人為的ミスで何らかの問題が発生したのかと想像していたところ、プログラムの不具合で今回のトラブルは発生したようです。WEBでのログイン時に呼び出されるプログラムに不具合があり、すでにプログラムの改修も実施されていると楽天証券では発表をしています。
ここ1ヶ月くらいは安定して動作していたので、ちょっと今回のトラブルについては残念です。
(2005.10.25追記)
松井証券の社長による一喝
今日のニュース報道を見ていると、松井証券の社長が「証券業を甘く見るな」とかなり厳しい意見を発言しているのが目立ちました。
最初は楽天を窮地に追い込むために戦略として発言しているのかな?とも思ったのですが、各紙の記事を読み進んでいくと、ネット証券業を育ててきた自負から、ネット証券に対して悪い印象を与えて欲しくないという気持ちの現れなのかなというふうに感じました。
手数料をどんどん値下げしてディトレーダーをどんどん呼び込み、システムの能力不足やプログラムバグで利用者に迷惑をかけるという今の楽天証券の姿が本当に許せなかったのでしょう。
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