11月の3連休初日に枝垂れ桜で有名な府中市にある東郷寺という寺院に行ってきました。こちらは身延山久遠寺が総本山の日蓮宗の寺院になります。明治時代から昭和初期にかけての海軍軍人、東郷平八郎の別荘があった場所に東郷寺が建立されました。1940年(昭和15年)のことになります。場所は京王線の多磨霊園駅から駅の目の前を南北に通る東郷寺通りを約400メートル南下したところにあります。(実は多磨霊園駅の駅舎自体が東郷寺の山門をイメージさせるデザインになっています)
今回はクルマで行きました。駐車場への登り口には檀家用駐車場と書かれていたので、近くのコインパーキングにクルマを停めました。実際に山門の先にある駐車場をあとで見てみると、参拝者用として6台分の駐車エリアがありました。ただ、枝垂れ桜のピークの時期やお彼岸などのお墓参りが多い時期は参拝者が駐車するのは難しいのではないかと思います。
まず、東郷寺の前に着くと高台にそびえ立つ大きな山門に驚かされます。

山門の設計者は伊東忠太氏、建設されたのは昭和15年です。85年経っていることになりますが、とてもしっかりとしています。国分寺崖線を利用して高台の上に山門があるという構図はとても迫力があります。
この山門は黒澤明監督作品の羅生門のモデルになりました。この山門は2010年に東京都選定歴史的建造物に指定されています。

Wikipediaでも紹介されているとおり、映画に出てくる羅生門は2階建てですが、2階部分を取り除けば屋根の形状から石段の様子まで東郷寺山門ととてもよく似ています。

また、山門手前の左右には枝垂れ桜が植えられています。春にはとても美しい花を咲かせるこの枝垂れ桜は、やはり枝垂れ桜で有名な日蓮宗総本山の久遠寺から苗を移植したものです。




山門を境内の内側から見るとこんな形になっています。

山門から石段の下を見下ろすと、こんな形で見渡すことができます。

こちらは客殿の建物です。奥に隣接して建っている乳白色の建物が本堂になります。

東郷元帥の別荘の建物や書院はこちらの客殿の後ろ側に今でも残っています。
大きな鬼瓦が庭に展示されていました。

こちらは、東郷元帥記念聖廊です。


多様な墓地も準備されていました。こちらは洋型墓石のエリアです。

こちらは樹木葬のエリアです。

こちらはペット用の墓地です。

今度は電車を使って桜の時期に来たいと思います。

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