府中市の「かなしい坂」の現地レポートとここで起こった悲しい出来事

府中市の「かなしい坂」をご存知でしょうか。京王線の多磨霊園駅の南側、日蓮宗の東郷寺という枝垂れ桜で有名なお寺の直ぐ近くにあります。先日、東郷寺に行く機会があったので、ついでに、かなしい坂も見てきました。こちらが東郷寺です。

この威厳のある山門は映画「羅生門」のモデルとなりました。左右にある枝垂れ桜は身延山久遠寺から苗を拝領して植えたものです。

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かなしい坂に行ってみた

かなしい坂はこの山門の右側にある道を入っていったところにあります。坂の下にはこちらの由来が書かれた案内板があります。

こちらが、かなしい坂を下から上に見上げたところです。

こちらは坂の上から坂の下(東郷寺方向)を見たところです。

かなしい坂とストリートビューの話題

この場所のストリートビューの光景が話題になっています。

それがこちら。

写っているのは自転車に乗った少年と、なぜか後方のマンホールの上で倒れ込む少年。大きな怪我はなかったようで、そこは安心ですが、この少年の姿を見ると、とても悲しくなってきます。

さらに興味深いのは、少しだけ別の角度で見ると、ランドセルを二つ持たされた女の子の姿もあります。

かなしい坂と呼ばれる理由

色々と悲しいことがあるこの場所は、なぜ「かなしい坂」というのでしょう。

それは江戸時代に江戸の水不足を解消するために、羽村の堰から多摩川の水を四谷大木戸に向けて掘削された玉川上水と関係があります。

現在の玉川上水はこの「かなしい坂」よりもずっと北、JR中央線三鷹駅の下を潜るように流れていますが、当初はこちらを通す予定だったのだそうです。

府中市観光協会による説明

府中市観光協会のサイトには下記のように紹介されています。

この坂の名の由来は、江戸時代の玉川上水の工事にかかわりがあると言われています。玉川上水は、はじめ府中の八幡下から掘り起こし、多磨霊園駅付近を経て調布の神代辺りまで掘削して導水していました。しかし水はこの坂あたりで地中に浸透してしまい、工事は失敗に終わってしまったとされています。この工事の責任を問われて処刑された役人たちが、「かなしい」と嘆いたことからこの名がついたといわれています。このときの堀は、今でも「むだ掘り」「空堀」「新堀」の名で残っています。
https://www.kankou-fuchu.com/?p=we-page-entry&spot=40313&cat=15359&pageno=3

今度、多摩霊園駅方面にに行く機会があったら、かなしい坂にも寄ってみてはいかがでしょうか。

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