ワンマン化したJR南武線で遅延が倍増(JR東日本による無謀な合理化の影響?)

2025年の春(3月15日)からJR南武線ではワンマン運転が始まりました。正直、1両編成とか2両編成であれば、運転手さんだけでも対応できるかと思いますが、南武線のように6両編成でたくさんのお客さんが利用している線区でワンマン運転をすることは無謀ではないかと思っていました。

JR東日本の横浜支社は4月から6月の遅延状況を前年同期と比較すると、10分以上の遅れが前年同期比で2倍以上になったことを発表しました。特に朝の通勤時間帯で遅延が増えているとしています。

遅延増加の要因として、下記の点が挙げられています。

  • 車両の仕様が変わって駅に到着してから車両のドアが開くまでの時間が数秒程度長くなった
  • 発車メロディーはホームのスピーカーから流れていたものを車両側面のスピーカーに変えたことで聞こえにくくなり、利用者の乗降時間が増えた
  • 南武線の混雑率が上昇した

なお、急病人やトラブルの対応がワンマン化によって遅れていることはないとしています。したがって、ワンマン化を見直すことはせず、車両や設備の変更で改善するとしています。

実はJR東日本によるワンマン化の計画は南武線にとどまりません。2024年時点で、「その後2030年頃までに、山手線、京浜東北・根岸線、中央・総武線(各駅停車)、埼京・川越線においても準備を進め、ワンマン運転を実施する予定です」と発表しています。

このような、10両編成以上の線区でワンマン化というのは、無謀としか思えません。最近のJR東日本は例えば「みどりの窓口」を合理化のために削減するという施策を進めましたが、窓口利用者が列をなして手続きまでの時間が膨大となってクレームが殺到したことから計画を見直しています。ワンマン化となれば、非常時の乗客の安全確保にも影響するので、無謀な合理化は計画を見直してほしいと思います。

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