
米国の自動車業界でビッグスリーの一つに入るフォード・モーター社が日本市場から2016年中に撤退することを発表しました。
日本には全部で10の直営ディーラーと42店の契約している独立系ディーラーとがあるようですが、直営ディーラーは閉鎖、独立系ディーラーとの契約は終了します。
フォード社の国内ディーラーはどこにある?
フォード社のディーラーはあまり見たことがないので、どこにあるのか調べたところ、東京であれば、江戸川、成城、八王子の三カ所です。よく見かけるフォルクスワーゲン社のディーラーであれば、東京だけでも10倍の29カ所にありますのでその差は歴然です。
町でフォード社のクルマを見かけることも少ないので、日本国内における販売数はかなり低迷していたのではないかと思います。調べてみると、全世界では632万台の売り上げをほこるフォード社ですが、最近では年に5000台しか売れていなかったようです。
どうしても、米国の自動車は高くて燃費が悪くて大きいようなイメージがあり、クルマを買い換えるときに候補にすらあがらないことがほとんどだと思います。しかし、近年ではそんな印象を覆す車種も販売していたようです。ただ、具体的に宣伝する等で消費者の意識を変化することが少なかったのかもしれません。
フォード車による日本市場は閉鎖的だとする主張
フォード社からは日本市場は世界の先進国の市場の中で最も閉鎖的だという発言もあったようですが、欧州車が売れていることを考えると、この発言に裏付けはないのではないかと思います。消費者にとって魅力的なクルマを開発して、きちんと消費者に伝えていけば良いのではないかと思います。
すでにフォード社のクルマに乗っている人に対するアフターメンテナンスは何らかの形で実施します。
【2025年4月22日追記】
米国からの輸入車販売と二期目のトランプ大統領の言動
米国は2回目のトランプ大統領による政権となり、自動車などに対して大きな関税をかけると世界に宣言をしています。その影響で、世界の経済は大混乱し、米国自身も株価、債券価格、為替がトリプル安になるという災難に見舞われています。
トランプ大統領は自動車の安全基準に「日本のボウリングの球によるテスト」を例にとってSNSで非難をしていますが、国土交通省はそのようなテストは実施していないと見解を表明しています。世界に先駆けて赤澤大臣が米国へ交渉に行った際にも、なぜかトランプ大統領自身が赤澤大臣と面会するなど、トランプ大統領には焦りの色が濃くなってきたともとれる行動が増えてきました。また、SNSでFRBのパウエル議長に利下げ要求をするなど、行動が滅茶苦茶になってきています。トランプ大統領の支持率は二期目で最低のラインになるなど、何らかの成果を上げなければこのままの政権運営は難しくなる窮地に立たされています。
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