まもなく、ぐるっとパス2025の有効期限が切れてしまうため、町田市立国際版画美術館というところに行ってみました。世界でも数少ない版画専門の美術館として1987年にオープンしました。奈良時代・ヨーロッパ中世から現代まで日本をはじめとして世界各地の版画を収集しています。その収蔵数は27,000点以上にもおよびます。
美術館は町田街道から路地に入って坂道を下ったところ、芹ヶ谷公園の一角にあります。美術館のそばには有料の芹ヶ谷公園駐車場、数百メートル離れたところに第二駐車場(国際版画美術館駐車場)があります。町田駅から歩くと約15分ほどです。
今回は芹ヶ谷公園駐車場に停めました。最初の1時間は無料、1時間30分まで100円、以降30分ごとに50円という料金体系です。
こちらが町田市立国際版画美術館の建物です。こちらは2025年の綾瀬はるかさん主演のNHKドラマで、綾瀬はるかさんが勤める美術館の外観として使われました。


企画展は「版画ってアートなの?」、常設展は「ドーミエ!どう見える?」です。

館内に入ったあと、受付にぐるっとパスを提示して入館手続きをしました。バーコードを読んでもらって確認がOKだとチケットに引き換えてもらえます。
展示会場は2階ですが、1階を見渡してみると、喫茶けやきがありました。

ソフトドリンク類、デザートのほか、軽食、平日は日替わりランチもあります。コーヒーとケーキは日本橋に本店があるミカド製です。

喫茶けやきの向かい側には版画工房があります。

2階の企画展「版画ってアートなの?」から作品を観てみます。版画というと木版画のようなものを想像しますが、この企画展では平面作品だけではなく工業製品や立体・大型作品まで紹介されています。

一部の作品は写真撮影が可能になっていました。
こちらは安政四年(1857年)の木版画で三代歌川豊国「今様見立士農工商」より職人です。三代歌川豊国は幕末の浮世絵界を代表する絵師の一人です。


1909年のテオフィル・アレクサンドル・スタンラン「冬、クッションの猫」です。

アンドレ・モリッセ、ボショワール技法論より月の光です。



これは本当に版画というジャンルなのかな?と思えた、長田奈緒氏の作品です。身近に存在する物(こちらでは段ボール箱)の表面をシルクスクリーンを用いて異素材(例えば木材やアクリル板など)の物の表面に刷る作品を制作されているアーチストです。

遠目にはAmazonの段ボール箱そのものなのですが、目を凝らしてみると質感の微細な違いを発見することができます。

この日は3箇所でスタンプを押すとプレゼントが貰えるというイベントが行われていました。今回はこちらをいただきました。

1965年のロイ・リヒテンシュタインによるスクリーンプリントです。ミッチェル・パリッシュの1929年のホーギー・カーマイケルの曲「スターダスト」の歌詞を参照しています。
版画ってアートなの?展は2025年9月21日までです。
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