住友ゴム工業が省資源化を目的にしてオールシーズンタイヤにカテゴリーを集約

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住友ゴム工業は「サマータイヤ」、「スタッドレスタイヤ」など性能別に販売しているタイヤを、将来的に全天候に対応するオールシーズンタイヤにカテゴリーを集約する方針を打ち出しました。

これが実現すれば、消費者も冬の始めや夏のはじめにタイヤを履き替える必要が無くなり、またタイヤの保管場所も必要なくなるため、とてもメリットがあります。タイヤは走っていなくても、紫外線などの影響でゴムが硬化して、4年から5年程度でヒビ割れ等の影響で寿命が来るので、オールシーズンタイヤに集約できればコストも低く抑えさられます。

心配なのは冬道でどこまでオールシーズンタイヤが性能を発揮してくれるかです。現時点では年に数回、1〜2cmの雪が降る程度であれば、オールシーズンタイヤで十分ではないかという情報はよく見ますが、それを超えるような郊外、山間地では安全性はどこまで確保できるかが心配です。

住友ゴム工業では路面環境に応じてタイヤの性能を変化させる「アクティブトレッド」という技術を開発中です。水に触れると軟らかくなる技術、低温になるとゴムが軟らかくなる技術です。柔らかくすることで路面との摩擦力が増えて滑りにくくなります。

とはいえ、住友ゴム工業では「一年に数日しか雪が降らない地域ではアクティブトレッド技術を搭載したタイヤのほうが顧客にとってメリットが大きくなる」と発言しているように、今のスタッドレスタイヤよりも大幅に性能が向上してスタッドレスタイヤを凌駕する性能になるとまでは考えていないよぅです。

北米ではオールシーズンタイヤの普及率が高いようですが、日本のように四季がはっきりとしていて、夏の気候と冬の機構が大きく異なりすぎる環境では両方で抜群の性能を発揮させるのは難しいことなのでしょう。

しかし、住友ゴム工業では寒くなるとゴムが軟らかくなる技術について、最終的には既存のスタッドレスタイヤと同等性能を目指すとしているので、今後の技術開発に期待したいところです。

アクティブトレッド技術を搭載したオールシーズンタイヤは2024年秋に発売される予定です。この時点で発売されるタイヤの性能は目指すレベルを3とすると、レベル1の性能だとしています。

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