
マイナビニュースで日経BPコンサルティングの面白い調査結果が報告されていました。全国でLTEの通信速度を調査した結果です。驚くことに、測定ポイントは全国3005箇所という、かなり気合が入った調査になっています。前回の調査時が2147ポイントだったということですので、1.5倍近くになっています。
気になる調査結果ですが、まずダウンロードでは、NTTドコモが首位になりました。
- NTTドコモ Android 28.82Mbps
- NTTドコモ iPhone5s 25.01Mbps
- au Android 20.83Mbps
- au iPhone5s 20.12Mbps
- SoftBank Android 20.84Mbps
- SoftBank iPhone5s 19.77Mbps
意外と通信キャリアによって、大きな速度差があるのは興味深いところです。
アップロードではSoftBankが首位になりました。
- NTTドコモ Android 7.61Mbps
- NTTドコモ iPhone5s 6.63Mbps
- au Android 7.54Mbps
- au iPhone5s 7.51Mbps
- SoftBank Android 9.18Mbps
- SoftBank iPhone5s 9.64Mbps
普通のインターネット接続の使い方から想定すると、データをダウンロードするスピードが早い方が快適に使える場合が多いと思います。例えば、YouTubeなどの動画サイトで動画を見ている際には圧倒的にダウンロードするデータ量の方が大きいです。
反面、例えばテレビ電話を多用する場合には、アップロードするデータ量も多いので、ダウンロードとアップロードのバランスが取れていた方が快適に使えます。ただ、テレビ電話を多用して双方向のパケット通信をふんだんに使ってしまうと、月間パケット通信量の上限に達してしまう可能性が高くなるので、Wi-Fiを使った方が現実的かもしれません。
また、日経BPコンサルティングの別の調査では、エリア、通話品質、通信品質の全項目においてNTTドコモが満足度トップになったという記事が、5月8日のマイナビニュースにありました。
NTTドコモでは昨年からiPhoneの取り扱いを開始しましたが、それとともに、生活シーンのあらゆる場所で快適な通信が行えるように対策を進めているそうです。例えば、家庭やオフィスでは超小型基地局のXiフェムトセルの設置、学校では全国772の大学、4714の高校でXiエリア化、日本百名山でのXiエリア化、イベント会場への移動基地局の派遣、世界遺産や国立公園のエリア化などが行われているそうです。
私自身、今年になってから、SoftBankからNTTドコモへとキャリアを乗り換えましたが、ドライブで行った場所で圏外になってしまうことも減って非常に快適になりました。
これに対して、SoftBankがどのような「つながりやすさ」の宣伝をしているのか調べて見ると公式サイトに、パケット通信ログ約18億件/月のビッグデータを解析した結果として、全国のスマホパケット接続率の調査結果を掲載していました。これによると、4月28日から5月4日までの平均で
- SoftBank 98.5%
- au 97.4%
- NTTドコモ 97.1%
と発表していました。どうやって調べて見たのかも書かれていました。
ヤフーの防災速報、ラーメンチェッカー、Agoopの電波つながりチェッカーアプリを利用した約12万台のデータを個別に分析したそうです。パケットの分析については、全国のSoftBankユーザー、他2社のユーザーに承諾を得た上で実施したと断り書きがありました。
私自身、ヤフーの防災速報アプリを使っていて、このような承諾をした覚えがありません。これも調べて見ると、ヤフーのプライバシーポリシーでそれらしい記載がありました。

アプリを利用する際にプライバシーポリシーへの同意を求められるので、その際に同意したことになってしまっているのでしょう。全文を丁寧に読んでからアプリを利用している人はごく少数かと思います。大手のヤフーでもいつの間にかこのような同意をしたことになってしまっているのだとすれば、それ以外のアプリではどんな条項に同意しているのか不安になってしまいました。怖い世の中になりました。
話しを戻すと、SoftBankは自社が主体となって調査した結果を使ってしか優位性を証明できなくなってしまっているのだとしたら厳しい状況に追い込まれていると思います。先日、SoftBankは利益の額がNTTドコモを超えたと大々的に発表していましたが、今後かどうなるのか、少し気になるところです。
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