井の頭公園で「かいぼり」開始

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武蔵野市と三鷹市にまたがって広がる井の頭恩賜公園は立地的に吉祥寺駅から近いこともあり、とても人気のある公園として賑わっています。もともとは大正6年(1917年)に日本最初の郊外公園として開園しました。2017年で開園100年を迎えようとしています。

公園には井の頭公園池がありますが、こちらは江戸の水源とするために作られた神田上水の源になります。今でも、公園池を井の頭公園駅の方向に向かって歩いて行くと、神田川の水源があります。

今回の開園100周年に向けては色々な事業が進められています。その中の一つが今回紹介する「かいぼり」です。これは、井の頭の貴重な水と緑の空間を守る取り組みの一環として行われます。一見すると豊かな自然が残されているように見える井の頭公園池の周辺ですが、実は池の水は藍藻類、植物性プランクトンの影響で水が緑色に変色してしまっています。生態系がうまくバランスしていれば、水草や好気性バクテリア、嫌気性バクテリアなどが栄養成分を無害な成分に変えてくれますが、これらのバランスが崩れてしまうと、池の水が富栄養化してしまい、植物性プランクトンなどが大繁殖するような事態になってしまいます。

今までも、池に噴水を設置して、溶存酸素量を増やす取り組みが行われたり、根が水中に届くようにアシなどを植えて栄養成分を除去する取り組みが行われてきましたが、抜本的な解決までには至っていませんでした。

今回のかいぼりで、池の中に堆積された汚泥を除去したり、底を天日干しすることで、富栄養化の原因はかなり取り除ける可能性があります。

また、大繁殖してしまった外国産のブラックバスやブルーギルなどを減らすことができれば、元来生息していたモツゴ、スジエビ、ヤゴなどが復活する可能性もあります。

すでに井の頭公園池の水は抜かれ始めていて、かなり底が浅くなっていました。そして、1月25日、26日を中心にして、ボランティアの方も投入されて、作戦が進行して行きます。さらに3月までの一ヶ月間で池の底を干すそうです。

井の頭弁財天がある方の池は水で満たされています。

こちらの池は水で満たされている

しかし、ボート池の方は水が抜かれていました。

ボート池は水が抜かれている

水が抜かれた池の中からは柵が出てきています。

水が抜かれた池の中からは柵が出てきていた

マンション側の池も水位が下がっています。

マンション側の池も水位が下がっている

マンション側の池

ボートはしばらくお休みという形になるのでしょう。

ボートはしばらくお休み

先日来たときには、この辺にたくさんの自転車が投げ込まれていたのですが、もうありませんでした。

この辺には自転車が投げ込まれていたが今回は撤去済み

【2014/01/24追記】

また、七井橋を渡る機会があったので、池の中をのぞいてみました。なぜかショッピングカートが投げ込まれています。

ショッピングカートがありました

水位が下がったら、また別のところで自転車が出てきていました。

まだ自転車がありました

水位がかなり下がっています。

水位がかなり下がっています

井の頭公園の「かいぼり」

1月25日と26日に大規模な作業があるはずです。

【2014年1月25日追記】

魚の捕獲作戦が実施される1月25日の朝に井の頭公園へ行ってみました。9時30分の作業開始と聞いていましたが、その直後あたりに到着しました。すでにボランティアの方々は持ち場についているようです。

お茶の水の方から見た井の頭公園池です。

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かいぼりの作業の流れです。

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七井橋でテレビの取材班がいました。

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こちらで魚を捕まえています。

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ここからポンプで水を汲み出して、神田川へと水を流しているようです。

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捕獲した魚はこちらに一回持ってきて、判定をしていました。リアカーが足らないと係りの人が呟いていました。

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魚は本当に大物ばかりで、大きな青いタライに入れらていました。

日曜日までこの作業が行われて、あとはしばらく底の天日干しが実施される予定です。

【2021年4月19日追記】

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ブラックバスを使った天丼の人気

滋賀県の琵琶湖博物館にあるレストラン「にほのうみ」では、ブラックバスとビワマスの天ぷらがのった湖の幸の天丼が多い月には約1000食も出る人気メニューになっているそうです。臭みの強い内臓と皮を取り除いた切り身を漁協から仕入れて、よく洗ってハーブ塩をまぶす丁寧な下処理においしく食べられる秘密があるそうです。タイやスズキにも似たおいしい白身とのことで、機会があれば食べてみたいです。

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