アメリカオンライン(AOL)がネット接続無料化の検討

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 日経新聞の夕刊を読んでいると、アメリカオンライン(AOL)がネット接続の無料化を検討しているという記事がありました。AOLと言えば、1985年にQuantum Computer Serviceとしてパソコン通信サービスを開始したことが始まりの会社です。1985年はまだインターネットを国民が触れることができるような状況ではありませんでした。日本でパソコン通信が現れ始めたのは1980年代初頭でしたが、普通に使われるようになり始めたのは同じく1985年頃からだと思います。Nifty-Serveがサービスを介したのは1987年とされていました。

 そんな時代から拡大するAOLは、現在ではタイムワーナーが買収しているアメリカでも最大規模のプロバイダーだったはずです。現在はインターネット接続には月額25.9ドルを徴収しているというので、日本円にするとだいたい3,000円弱、日本の大手プロバイダーと同じ程度の水準でしょうか。

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AOLはネット利用の契約者数が減少傾向

 しかし米国内では他の通信事業者やCATV会社が高速ネット通信に関して安値合戦を繰り返しているため、AOLはずいぶん会員数が減ってきてしまっているようです。

 そこで、会員数の減少に歯止めをかけようと、ネット接続の無料化の検討に乗り出したということです。無料化したことに伴う収入源は広告で回収する方針だそうです。

 過去、日本でも無料のプロバイダーがいくつかあったと思います。ライブドアもそんなプロバイダの一つだったと思います。

 しかし、なかなか広告で料金を回収するというビジネスモデルは当時は難しかったようで、あまりどの会社も長続きしなかったのではないでしょうか。AOLがこの当時と似たようなビジネスモデルに再挑戦するのには、やはり余程の理由があるのでしょう。

 記事によれば、無料化はAOL以外にネット接続手段を持つ会員に限定するという文章もあるので、無料化の範囲はかなり限定的なものなのかもしれません。ちょっと、AOLの今後の動向には注意したいと思います。

【追記】

アメリカオンラインが無料化を発表

 米国のTime Warner社は2006年8月2日にAOLの電子メールなど各種サービスをブロードバンドユーザー向けに無料で提供し、オンライン広告事業を強化するという戦略を発表しました。

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