練馬区で西武グループが運営している「としまえん」が閉園する方向で検討していることがNHKや各種メディアで報道されています。
としまえんは今から90年以上前の1926年に開園した老舗の遊園地です。豊島区でもないのに、なぜ「としまえん」になったのかというと、平安時代末期から室町時代にかけて武士団の豊島氏が支配したことによるようです。豊島氏が築いた豊島城の跡地を含む広大な土地を所有する藤田氏が運動と園芸を奨励する遊園地として豊島園を公開しました。
昭和初期のとしまえんは園内を流れる石神井川でボートや釣り堀が楽しめたほか、運動場や野球場などがありました。そう言えば、随分前にとしまえんの運動場で会社の運動会が行われたことがあったことを思い出しました。
現在のとしまえんは遊戯施設のほか、大きなプールや日帰り温泉の庭の湯などがあります。
西武グループでは西武園については昭和レトロな雰囲気で大規模なリニューアルをすることを発表しましたが、としまえんについては閉園という道を選んだようです。西武園の発表をした後にとしまえんの閉園についてリークしたのでしょう。今後、順次、施設ごとに閉鎖していくとのことです。
跡地は全部で約20ヘクタールがあります。この土地は東京都に売却して災害時には避難場所として使うことができる公園として整備するほか、一部についてはワーナーブラザーズがハリーポッターのテーマパークを2023年の春に開業する方向で検討に入ったようです。
ハリーポッターのテーマパークは映画撮影に使われたセットを見学することができるロンドンにある施設を参考に検討されていることが報じられています。巨大な魔法学校のホールや商店街、鉄道などのセットを散策したり、魔法の杖などの小道具を間近で見学できるのだそうです。
既にユニバーサルスタジオジャパンにはハリーポッターの施設がオープンされていて人気になっています。2014年度には入場者数が前年比200万人増の1270万人を記録しました。
ハリーポッター自体は少し旬な時期を過ぎた気もしますが、根強い人気があるほか、独特の世界観がありますので、東京でも一定の人気が期待できるのではないでしょうか。
向ヶ丘遊園は藤子不二雄ミュージアムに以前変わりましたが、としまえんも変わってしまうのは残念なことではあります。
【2020/02/28追記】
臨時休園
西武鉄道は2月28日に、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、としまえんと西武遊園地を2月29日から3月15日まで臨時休園することを発表しました。これで、東京ディズニーリゾート、ユニバーサルスタジオジャパン、サンリオピューロランド、三鷹の森ジブリ美術館も含めて、テーマパークは足並みを揃えて休園という形になりました。
子どもたちは月曜日から小中学校、高校も休みになりますが静かに自宅で過ごすしかなさそうです。
【2020/06/12追記】
閉園の発表
西武鉄道がとしまえんを2020年8月31日をもって閉園することを発表しました。現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のために閉園していますが、6月15日にプールを除く遊園地全体が営業を再開する予定です。この6月から8月までの短い期間が、としまえんを最後に楽しむチャンスになります。
なお隣接する日帰り温泉の庭の湯は9月1日以降も継続される予定です。
【2020/08/04追記】
マツコの知らない世界
今日の「マツコの知らない世界」でとしまえんが紹介されていました。今月末に閉園することを惜しんでの特集です。「さよなら、としまえんの世界」。としまえんの閉園によって東京23区内から鉄道系の遊園地が姿を消すことになります。唯一、あらかわ遊園は昔は王子電気軌道の持ち物でしたが戦後に区立遊園地として復活した経緯があります。
まずは木馬の会から紹介されました。年間パスポートなどは木馬の会で販売しています。他には中森明菜のデビュー時がとしまえん、練馬区の成人式はとしまえんなどの歴史が説明されていました。式典はプールのロッカーの場所で実施していたそうです。(もうちょっと良い場所があったような)
昭和33年ごろには豊島園インドアスキー場があったという話しも意外でした。調べてみると、昭和33年11月23日にオープンしたそうです。2001年ごろに閉鎖されたということなので、意外と最近まで営業していたのだと驚きました。
また、シーズン以外はプールが釣り堀になっているというのも面白いです。流れるプールは日本初だということも意外です。
チュロスの日本初登場はとしまえんではないか?と言った不確定な情報まで登場です。
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