マイナンバーカードを免許証として利用

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マイナンバーカードを用いて特別定額給付金のオンライン申請ができるようにしたこと、および郵送による申請よりも早く給付金が支給されるということもあって、一躍、マイナンバーカードが注目されました。

しかし、マイナンバーカードを既に持っている人でも利用する機会が極端に少ないので、パスワードを忘れてしまった人が続出し、役所の窓口がたいへんに混雑している様子がマスコミで報道されていました。電子証明書の有効期限が切れてしまっていた人もいて、この更新をする人も役所に行くことで一時期は大変な状況でした。

一方でマイナンバーカードはあくまでも国民一人の番号であり、世帯主として家族との関係を紐づけるものでななかったので、オンラインで申請しても結局ば役所で紙に打ち出して、役所で持っている住民情報と比べながら申請の正当性を確認しなければならず、役所の事務作業も大変な量になりました。

そんなマイナンバーカードですが、やはりこれから社会のデジタル化が促進されていく中にあって、中心的な役割をするものになっていくことは間違えなさそうです。マイナンバー制度の普及促進策を検討する政府の作業チームの初会合が開かれて、菅官房長官は利便性の向上に向けてマイナンバーカードを運転免許をはじめとする各種の免許証としても利用できるように必要な制度の改正をする考えを示しました。

すでに、マイナンバーカードは保険証として使えるようにするための取り組みが行われています。医療機関にかかったときに、マイナンバーカードを提示することでその場でオンラインで資格確認ができるため、保険証の返却を忘れていた人が誤って医療機関受診時に提示してしまい、あとから受診料の回収をしなければいけなくなるような手間がなくなります。

また、現在は健康診断の過去記録は電子で個人に紐づけて一生分を管理してくれるような仕組みがありません。企業に勤めているときはその企業が管理してくれていたり、同じ病院で定期的に健康診断を受けていたら病院で履歴をおえるようになっている場合が多いですが、転職したり、引っ越して病院が変わってしまったりしたら、そこで履歴が途絶えてしまいます。

今度は保険証をマイナンバーカードで代替することで、その人の一生分の受診履歴を管理できるようにすることなどができるようになります。医療機関受診時に「今までアルコールでかぶれたことはありますか?」、「何かアレルギーはありますか?」など聞かれることが今は多いですが、これも今までの履歴からお医者さんが確認できるようになることで、ずいぶん、医療の安全性が増していくのではないかと思います。

マイナンバーカードを免許証として利用できるようになると、まずは財布の中のカードが減ることが一番大きなメリットでしょう。例えば財布を盗まれたというときに再発行する手間も、今までは目的別に再発行の手続きが必要であったのにたいして、今度はマイナンバーカードだけを再発行すればよいようになります。

マイナンバーカード自体も今のカードの状態からスマホの中に収容できるようになるのではないかとも思います。やはりカードの券面にマイナンバーそのものが書かれているのはセキュリティ上不安です。スマホの中に取り込まれれば、生体認証などの手段を通じてでないとマイナンバーを確認できないようにできるのでセキュリティ的にも安心だと思います。

一つのマイナンバーカードが保険証や免許証等、いろいろな用途に使われることによって、カードの券面に必要な情報をすべて記載することは難しくなるものと思います。ICカードにスマホの読み取り部をかざして、情報を確認するような場面が増えていくのではないかと思います。

政府では令和二年中に工程表を作成し、実現可能なものから順次実施していくとしていますので、どんな新たな未来が築かれていくのか楽しみな報道でもありました。

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