Amazonのファイアフォンが100円あまりに大幅値下げ

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米国amazon.comでは9月8日に「ファイアフォン」を99セント(日本円で100円強)に値下げしたことを発表しました。ファイアフォンは2014年6月に発表し7月末に発売したばかりのスマートフォンです。

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発表したときには199ドルでしたので、わずか数ヶ月で約2万円も値下げをしたことになります。この価格はAppleのiPhone5sにあわせて設定した価格でした。発売当時はiPhone5sと互角に戦えるスマホと考えていたことが分かります。今回の99セントという価格は米AT&T社と2年契約をしたときの価格ですが、通信会社と契約をしないでスマホを単体で購入するときの価格についても649ドルから449ドルへ200ドル、約2万円の幅で値下げをしています。これだけ値下げをしなければいけなかった背景はどこにあるのでしょうか。

報道を追っていくと、あまり消費者に受け入れられていないことが原因の一つとしてあるようです。Amazonの通販サイトの購入者による評価では5段階中の3になっているなど、電池の加熱や持続時間に対する意見が出ていることが紹介されていました。

9月9日にはApple社から新しいiPhone6が発表されましたので、この前に話題を作っておく必要があるため、9月8日に値下げを大きく発表したのでしょう。

Amazon自身は自社が販売しているハードウエアの売り上げを公表していません。しかし、調査会社の発表によると、米国、カナダにおけるスマホのトラフィックを調査したところFirePhoneのシェアはわずかに0.015%しかないという数字もあるようです。やはり、Amazonとしては期待していたほど売れていないというのが正直なところなのではないでしょうか。製造原価は200ドル程度、そして年間99ドルのAmazon Primeのメンバーシップも付帯していますので、Amazonにとってみると1台が売れるたびに300ドル程度の持ち出しになっているのではないかとする記事もありました。

スマホは常時携帯して使う商品であるため、ある程度以上に値段を下げたとしても爆発的にヒットするとは限らないように思います。やはり使いやすい端末が間違えなく売れるでしょう。昨年前半に発売されて、あまり売れ行きが伸びなかったHTC社製のFacebook Phoneも値下げによって売れ行きが改善することはなかったとBloombergでは指摘しています。

さらに、9月8日の発表では、英国・独の市場でもFirePhoneを投入することが発表されました。新たな市場での発売を通して、販売に加速を付けたいという思いがあるのでしょう。日本で発売されるかどうかは現時点では未定になっています。ただ、iPhone6が発表されてしまった現在、絶対にFirePhoneを手に入れたいという気持ちもあまりないので、今後の動向について見ていきたいと思っています。

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