【宿44系統】新宿駅西口から武蔵境駅南口行きの小田急バスに乗車

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 久しぶりに新宿駅西口から武蔵境駅南口行きの小田急バスに乗りました。今では東京都内では珍しくなった、比較的長距離を走るバスになります。そもそもは1949年12月25日、クリスマスの日に東京駅南口と武蔵境駅南口を結ぶ路線として開通して都営119系統、京王と小田急が共通で運行していました。

 しかし、1970年3月21日には東京駅南口と新宿駅西口の区間が廃止、新宿駅西口と武蔵境駅南口を結ぶ小田急バス単独運行の路線となります。1972年11月12日には「宿44」系統の番号が付けられました。

残念ながら、2024年3月15日(金)をもって、宿44系統(新宿駅西口~武蔵境駅南口)は廃止されてしまいました。3月16日以降は日曜祝日の午前中に1便のみが新宿駅西口と吉祥寺駅の区間を往復しています。

 こちらのバスは本数がそんなに多くなく、ほぼ1時間に1回の運転になっています。従って、事前に時刻表を確認してからバス停に行かないと、大変な時間、待ちぼうけになってしまう可能性があります。

 平日は新宿駅西口発18時45分が最終バスです。今回はこの最終バスに乗りました。乗り場は西口のハルクの前です。御殿場などに行く小田急のバス停と同じ場所です。18時40分ごろに行ったのですが、すでにバス停には10人くらいの列ができていました。

 列は2種類あり、係員は左側の列が高速バスの列だと案内しています。そこで、右側の列に並んでいました。18時40分に千葉の袖ヶ浦にいく高速バスが出発したあと、武蔵境駅南口行きのバスがやってきました。

 驚いたのは、このバスに左側の列が乗り込んで行ったことです。並ぶ列を間違えてしまいました。今考えてみれば、左側の列に並んでいる人は高速バスに乗るような身支度ではありませんでしたので、少し考えればわかることでした。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 バスに乗車した後、左側の一番前方の座席に座りました。前方の景色を見渡すことができるので、特等席です。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス
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新宿駅西口から吉祥寺駅南口まで

 そして、定刻にバスは出発しました。コースは甲州街道を明大前付近まで行き、そこから井の頭通りに右折、今度は吉祥寺駅付近まで直進し、吉祥寺通りに左折、下連雀付近まで行き、連雀通りへ右折、そして直進して武蔵境駅方面に向かうというルートになります。

 バスは意外と盛況で座りきれずに立って乗車している人もいました。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 甲州街道は特に大きな渋滞もなく順調に進んで行きました。幡ヶ谷の付近で日がくれてきました。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 一番左の車線は路駐が多いので、バスは何回も車線変更を繰り返さなければいけません。しかも、自転車が縦横無尽に走っているので、とても走行には気を使っています。

 幡ヶ谷や笹塚からは途中からバスに乗ってくるお客さんもいました。次は笹塚です。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

笹塚の由来

昔、笹塚2丁目12番周辺の甲州街道の南北両端に直径が1メートルほどの塚がありました。その上に笹が生い茂っていたことから笹塚と呼ばれていました。その塚が1604年に設置された一里塚であったどうかは明確ではありませんが、この塚に一里塚の印を記載している古図もあります。この塚があったことからこの地域一帯を昔から笹塚と呼び今もそれが町名として残っています。

 笹塚をすぎたところでは、交差点をショートカットするトンネルにも入って行きました。上には首都高速4号線があり3階層の構造になります。ちょっと未来的で格好が良い場所です。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 ただ、その先ではまた側道に入り、井の頭通りへと入ります。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 次は水道横丁です。井の頭通り自体が昔は水道道路と呼ばれていました。村山貯水池(多摩湖)に多摩川からの水を貯めて、境浄水場に送られて水が浄化され、さらに井の頭通りの下を通って水は和田堀給水所へ送られていました。そんな経緯もあって、水道横丁というバス停の名前が付いているのでしょう。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 こちらで時間は19時7分でした。井の頭通りはほぼ京王井の頭線に沿っています。従って、永福町など聞き慣れたバス停が増えます。

 井の頭通り自体はさほどは広くないのですが、4車線道路になっています。従って、かなり車線の幅が狭くなっています。右折専用車線すら作りにくい状況です。バスが走ると車線を跨ってしまうので、他のクルマが追い越しをするのは少し苦しいです。

 井の頭通りも幸いなことに大きな渋滞はなく、順調でした。西永福駅では降りるお客さんがいて停車です。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 井の頭通りも路駐が多いので、やはりバスは車線変更を繰り返していました。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 浜田山への到着時刻は19時15分でした。意外と速いです。浜田山では5人ほどのお客さんが降りました。井の頭通りはまだまだ真っ直ぐと進みます。こちらの道は昔は水道道路と呼ばれていたとおり、道のしたには大きな水道管が埋まっているようです。

 上高井戸に着いたのは19時19分です。井の頭線には高井戸、京王線には下高井戸がありますが、上高井戸がバス停になっていることは初めて知りました。

 井の頭通りをずっとまっすぐと走るバスは他にないためでしょうか、途中のバス停で乗車する人も多かったです。

 都立西高前からは学生が乗ってくるのかと思っていましたが、意外に乗ってくる人はいませんでした。学生は利便性の高い井の頭線を使っているのかもしれません。

吉祥寺駅南口

 そうこうしていると、吉祥寺駅にやってきました。新宿駅から吉祥寺駅までは電車で20分弱、今回は19時30分に到着したので倍以上の45分かかった計算です。やはり、電車にはかないませんが、乗り降りは楽です。高齢者の人が多く利用しているのもうなずけます。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 吉祥寺駅では丸井前に並んでいるバス停のうち、8番という、最も三鷹駅寄りのバス停にとまりました。こちらは吉14系統 調布駅北口行きのバス停も兼ねています。お客さんはたくさん並んでいましたが、このバスに乗り人はいませんでした。

 公園入口バス停を過ぎ、井の頭公園の中を通り過ぎます。次は文化園前バス停です。

宿44系統 新宿駅西口発、武蔵境駅南口行きのバス

 吉祥寺駅を過ぎると車内はほぼ座席が埋まっている程度の混み具合でした。

 こちらのバス、意外と利便性が高く、利用している人の数も多いので、これからもずっと存続させてほしいと思います。

【2014/02/23追記】

2014年3月1日から大幅に減便

 残念なことに小田急バスより、宿44系統が大幅に減便されることが発表されました。

  • お知らせ詳細|お知らせ|小田急バス

 2014年3月1日からは下記の4便だけになってしまいます。利用する際には時刻表で最新の運行時刻を確認することをおすすめします。

  • 宿44 新宿駅西口~武蔵境駅南口 新宿駅西口発 11:45 17:15
  • 武蔵境駅南口発 10:20 16:00
  • 宿44 吉祥寺営業所~武蔵境駅南口 吉祥寺営業所発 9:50 15:30
  • 武蔵境駅南口発 12:55 18:25

【2025年5月1日追記】

2024年3月15日をもって新宿駅西口~武蔵境駅南口の運転は廃止

 残念ながら、2024年3月15日(金)をもって、宿44系統(新宿駅西口~武蔵境駅南口)は廃止されてしまいました。運行距離は18Km、所要時間は75分という長い路線でしたが、慢性的な乗務員の不足と2024年4月から始まる運転士の改善基準告示に合わせて廃止することになりました。3月16日以降は新宿駅西口と吉祥寺駅中央口の間で休日の午前中に1便のみバスを運行します。いわば、免許維持路線という形になってしまいます。

  • 吉祥寺駅1番乗り場発 10:24
  • 新宿駅西口35番乗り場発 11:26

停車するバス停 (吉祥寺~新宿)

 吉祥寺駅から新宿駅までのバス停は下記の通りです。

  • 吉祥寺駅中央口
  • 吉祥寺駅〔南口〕
  • 吉祥寺営業所前
  • 本田南町
  • 松庵町
  • 松庵東
  • 大宮前五丁目
  • 都立西高前
  • 大宮前三丁目
  • 大宮前一丁目
  • 上高井戸
  • 北高井戸
  • 浜田山
  • 浜田山四丁目
  • 西永福
  • 永福町
  • 水道横丁
  • 笹塚二丁目
  • 笹塚駅
  • 幡ヶ谷原町
  • 幡ヶ谷駅
  • 幡代
  • 新国立劇場初台駅入口
  • 東京オペラシティ南
  • 西参道(東京都)
  • プレッソイン新宿前
  • 角筈二丁目
  • 新宿駅西口

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