KDDIがFirefox OS搭載のスマホを販売(オープンプラットフォーム)

 2月25日の報道を確認していると、いくつかのサイトでKDDIがFirefox OSを搭載した端末を発売することを記事にしていました。

 正直、FirefoxブランドのOSが開発されていること自体、知りませんでしたので、この報道はすぐに目にとまりました。

 Firefox OSについて、調べてみました。スマホとタブレット端末をターゲットにした、オープンソースのOSだそうです。特にJavaScriptを使っている端末のハードウエアに直接統合できるHTML5アプリケーションが動作するように設計されていることが大きな特長です。

 Firefox OSの公式サイトを読んでみると、下記のコンセプトが紹介されていました。

  • 新しいWeb標準
  • 独占的モバイルプラットフォームからの解放
  • OEMと通信業者向けのカスタマイズ
  • 開発者のための機会
  • 消費者の自由

 新しいWeb標準とすることで、オープンなプラットフォームにすることを最も狙っているようです。

 ホーム画面や電話帳アプリなど、スマートフォンのすべての機能をHTML5アプリとして開発して動作させることができます。機種に依存したAPIを極力排除して、プラットフォームに出来るだけ依存しないような仕組みが提供されているのでしょう。

 Mozillaは2月25日にスペインのバルセロナで開催中のモバイル関連の展示会「Mobile World Congress 2013」で、「Firefox OS」を搭載したスマートフォンの販売パートナーとしてKDDIの名前を挙げたことから国内での報道に結びつきました。

 スマートフォンやタブレット端末の世界では、Android OSかiOSの二種類にほぼ市場が固まって来ています。iOSについては、Apple社しか製品を出していないので、それ以外の会社についてはAndroidを使うという構図になっています。

 今後は、Firefox OSやTizenなど第三の選択に関する動きが活発になりそうです。

(20130228追記)

 ソニーモバイルコミュニケーションズはスペインの大手通信キャリアとともに、Firefox OS搭載端末の開発に乗り出すことを発表しました。2014年中に端末を市場に投入する目標となっています。

【2025年5月14日追記】

 残念ながら、2016年9月27日にMozillaは、同年7月にFirefox OSを採用した全ての商用デバイスの開発から撤退したことを明らかにしました。

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