JR中央線の荻窪駅ホームで電車を待っていると、北口方向のロータリー前にぽっかりと空間が出来ていることに気がつきました。ここは昔は木造の飲み屋さんが何軒かあったような気がします。ちょど、吉祥寺駅北口のハモニカ横町とか新宿の思い出横町を小規模にしたような感じです。
再開発の概要については、こちらに公式に発表されていました。
- 荻窪駅北口駅前広場が安全で便利になります|東京都
事業の名称は「東京都市計画道路事業荻窪駅付近広場第一号」です。
現況平面図と改善後の平面図の両方がのっていますので、どう変わるかがよく判ります。こちらが改善後の平面図です。

こちらのページ(荻窪駅前付近広場築造事業/東京都再開発事務所)を見ると、計画決定から現在に至るまでの経緯が書かれていました。やはり色々な地権者がいると再開発をするために同意を得ていくことは大変な苦労を伴うことが判ります。
なんと、昭和21年8月に計画が決まって、実に65年が経過しようとしています。昭和27年3月に旧都市計画法に基づき事業計画が決定、昭和47年4月に現都市計画法に基づく事業計画が決定、昭和62年10月に『賃借権等不存在確認請求事件』を国が提起、平成4年4月に用地買収完了、平成16年2月に『賃借権等不存在確認請求事件』最高裁判所で判決 が出て国が勝訴、平成17年12月に仮処分執行、平成23年3月に工事完了という流れになっています。
このような都市開発については、地権者の合意を得るのに非常に手間と費用と時間がかかるため、この開発に関係してきた人は非常に苦労されてきたのではないかと思います。
残る場所は、吉祥寺駅の南口でしょう。駅前の狭い路地に人があふれかえっていて、そこにバスがひっきりなしに通る光景は、危険以外の何者でもありません。
吉祥寺駅南口でも、ずっと再開発の計画があるのですが、こちらはいつになったら開発に着手できるのか、今ひとつ現在の状況が判りません。
武蔵野市のQ&Aのページを見たところ、下記のように紹介されていました。
パークロードの交通状況の改善や、井の頭通りの渋滞緩和などの理由から、平成12年に南口駅前広場を都市計画決定しました。 関係権利者の方々の生活再建等の問題もあることから、整備には時間がかかっていますが、ご理解、ご協力をいただきながら、吉祥寺駅改良事業の完了を見据えて、平成26年度を目標に完成させたいと考えています。
古い計画を見ると、こちらの吉祥寺駅南口駅前広場区域図がありました。ターミナルエコー(ユザワヤ」の表記があるので、キラリナができるよりもずっと前の計画です。

今後、計画通りに工事が進むのか否か気になるところです。
【2025年5月1日追記】
吉祥寺駅南口駅前広場のところに建っていた一部のビルは取り壊されて、小さな広場になっていますが、その他の部分はあまり大きな動きは無さそうです。
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