ワールドビジネスサテライトを見ていると、日本のデジタル家電はガラパゴス化しているけれども、海外、特に台湾から押し寄せるオープンな製品群と真っ向から勝負できるのだろうかという特集がありました。
特にASUSから発売されたEeePCの後継製品をやり玉に挙げています。今度の後継製品は699ドル、多少、高級感を持たせているところが特徴なのだそうです。今までのインターネット接続に焦点を絞ってとにかく廉価になるように機能を絞り込んだ商品とはちょっとコンセプトが違うのかなという気がしました。
ちょっと値段的には微妙な価格帯であるような気がします。やはり、ASUSの低価格パソコンであれば、5万円を大きく切る価格でないと、あまり欲しいとは思えません。レノボのTHINKPAD R61eあたりが5万円前後の値段で売られているので、こちらの方が興味があります。
また、パソコンを例にとって日本の製品がガラパゴス化しているというのも、ちょっと的を得ていないような気がします。これが、日本電気のPC-9801が全盛だったころに、ガラバコス諸島と呼ばれるのであればまだ判りますが、今日本で販売されている日本メーカー製のパソコンは独自進化をしているわけではなく、別に外国で販売されているパソコンと違いはありません。
そのままワールドビジネスサテライトを見ていると、日本のメーカーではハイエンドなパソコンにこだわって、そこそこの品質で廉価なパソコンを売る努力が不足していると言います。しかし、日本のメーカーは廉価なパソコンの安売り競争には参加してこないでしょう。
それは、日本企業が商品を売るためには、その会社にまつわる多くの間接費負担を強いられるので、圧倒的に安売り競争では台湾メーカーと比較すると不利になってしまいます。世界で戦えるコスト構造にいかにすればたどり着くかが日本のメーカーの課題だとエコノミストの人が言っていましたが、何となく違うのではないかなと思いました。
次回はガラパゴスの象徴とも言うべき、日本の携帯電話の特集ということでした。こちらは確かにi-Modeやワンセグ、絵文字など、世界の市場では通用しない独自進化形の技術が多用されているのでガラパゴスという表現はしっくりとくるのですが、今回のパソコンに関しては、決して日本の市場がガラパゴスということではないと思います。
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