KODAKのデジカメ「DC260ZOOM」の購入とレビュー

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1.購入に至る経緯

 私のデジカメ歴の始まりはKODAKのDC20という低画素(25万画素)、低価格機を使用していました。このデジタルカメラは液晶モニターやメモリーカードすら無いデジカメで、パソコンのRS232C端子にケーブルをつないで画像を転送するという機械でした。一見は非常にちゃちな感じがするんですが、電池がとっても長持ちすることと、低画素の割に意外と画質が良くてスナップ写真やホームページへの写真掲載等の用途程度には十分に使える機械でした。

 しかし、どんどん技術が進歩して、プリンタが高画質・低価格化するにつれて、だんだん低画素であるがゆえのキメのあらさが目立つようになってしまい、もっと画素数が多くて画質の良いデジタルカメラを探してました。

 そんなとき(数年前)に入間市内の某アウトレットパソコンショップの入り口付近に、ワゴン上で山積みになっているDC260ZOOMを見つけて購入(衝動買い?)しました。当時、200万画素近いクラスのデジカメはどれも5万円程度の値段が付けられている時代でしたが、その中ではひときわ安い、3万5千円程度の金額だったと思います。160万画素であることと、今まで使っていた機種と同じメーカーであること、そしてメモリーカードがコンパクトフラッシュであるというのは非常に魅力でした。メモリーカードはコンパクトフラッシュ、スマートメディア、メモリースティック、SDメモリーカード等、メーカの利権も絡んで色々な規格の商品が発売されていますが、商品の種類が増えることは消費者のためになりませんし、また代表的な規格をのぞいて他の規格は競争に敗れるわけで、メーカとしても大きなリスクをかけた戦いになってしまいます。過去から、VHDとレーザディスク、ベータとVHS等、同じような利権争いを繰り返してきているのに、嘆かわしいことだと思います。

 私自身、色々な種類のメモリーカードを購入するのは絶対に嫌だったので、出来るだけ、PDAもデジカメも、MP3プレーヤもコンパクトフラッシュを使える機種で統一を図っています。(しかし、残念ながら、携帯電話だけはコンパクトフラッシュを使える機種が無いがために、メモリースティックを使うSONYのSO505iという機種を購入せざるを得なかったです。コンパクトフラッシュは小型化に向いた規格ではないので、そろそろ諦めて他の規格のフラッシュカードに乗換を覚悟しなければいけない時期かもしれません)

2.スペック

 私が購入したDC260ZOOMと、同じKODAKが同時期に発売していたその兄弟機種のDC220ZOOMのスペック比較表を掲載しておきます。

基本スペックDC260 ZoomDC220 Zoom
焦点距離
(35mmフィルム換算)
38~115mm光学3倍ズーム29~58mm光学2倍ズーム
総画素数160万(1,548×1,032)109万(1,174×884)
CCD情報1/2インチ正方画素
CCD原色フィルター
1/3インチ正方画素
CCD原色フィルター
撮影解像度高解像: 1,536×1,024
中解像: 1,152×768
標準: 768×512
高解像:1,152×864標準: 640×480
撮影可能枚数*
*同梱の8MBカード使用時
DC260 ZoomDC220 Zoom
画質JPEGFlashPix画質JPEGFlashPix
高解像
(DC260 Zoom:1,536×1,024)
(DC220 Zoom:1,152×864)
高画質1414高画質2222
標準2020標準3131
スナップ3333スナップ4848
中解像
(DC260 Zoom:1,152×768)
(DC220 Zoom:なし)
高画質2525高画質
標準3434標準
スナップ5353スナップ
標準
(DC260 Zoom:768×512)
(DC220 Zoom:640×480)
高画質5050高画質6161
標準6565標準7777
スナップ9292スナップ106106
フォーカス 制御オートフォーカスパンフォーカス
マニュアル フォーカスあり、無限遠固定可なし
撮影距離望遠:0.3m~∞
広角:0.3m~∞
望遠:1.0m~∞
広角:0.5m~∞
マクロモード:20cm
露出制御プログラムAE、補正は0.5EV
ステップで±2EVまで可
フラッシュ内蔵/外部フラッシュ使用可内蔵フラッシュのみ
感度ISO 100相当ISO 140相当
ファインダー光学・実像式ファインダー
ホワイトバランスオート/マニュアル設定可
液晶モニター2インチ低温ポリシリコンTFT
撮影後プレビューあり、表示時間設定可
撮影時オプション等DC260 ZoomDC220 Zoom
圧縮率設定高画質(約1/5)
標準(約1/8)
スナップ(約1/14)
デジタルズーム2倍、解像度補完型/
液晶モニター使用時のみ可
連写機能最大枚数2枚(高解像、中解像)、
8枚(標準)
撮影間隔1/3秒~10秒間隔
(最高3コマ/秒)
高解像:1/3秒~10秒間隔
    (最高3コマ/秒)
標準:1/12秒~10秒間隔
    (最高12コマ/秒)
インターバル撮影1分~24時間間隔で指定枚数を自動撮影
縦横センサー縦位置で撮った写真は縦長で保存、On/Off可
音声記録写真に最長45秒の音声を付加、カメラで再生可
データ写し込み文字、日時、イメージ(ロゴファイル)文字、日時
アルバム機能指定したフォルダに画像を保存なし
再生機能DC260 ZoomDC220 Zoom
サムネール表示縮小イメージを使って目的の
写真を素早く探す
拡大再生写真を2倍に拡大して表示
マーキングサムネール表示で指定した写真だけを一括処理
スライドショー指定間隔で連続自動再生、
音声の有無は選択可
ビデオアウト写真やメニュー画面と音声をテレビに出力。液晶モニターとの同時表示は不可
その他DC260 ZoomDC220 Zoom
オペレーティング環境Digita、プログラミングによる
実行制御可
記憶媒体コンパクト フラッシュ カード
通信方式USB、シリアル、
赤外線通信
(IrDA 1.0に対応、別売の
 接続キットが必要)
電源単3電池4本(アルカリ、ニッカド、ニッケル水素に対応)
DC-200シリーズ専用ACアダプター
サイズ/重量118(W)×57(D)×108(H) mm、525 g
記録フォーマットJPEG(Exif 2.0)、FlashPix

 下記の写真は、Yahoo!オークションに出品したときに撮影した写真です。

3.画質の比較

 まず、DC260ZOOMの画質と200万画素級のデジカメであるCANONのPOWERSHOT A20の画質とを比較してみたいと思います。左がDC260、右がPS A20の画像です。

 まったく同じ条件下で、続けて写真をとったのですが、これほど明るさに差異が出るとは思ってもみませんでした。(写真はフォトレタッチソフト等での修正は何もしていません) 写真の縦横比も機種によってこんなに違うのですね。

4.使用感

 このデジカメの最大の欠点は、同左が緩慢なことです。ファームウエアの改善により、いくらか改良されたとはいえ、起動してから写真が撮れるようになるまでの時間がかかりすぎます。いま、実際にはかってみたところ、写真が撮れる状態になるまで12秒程度の時間が必要でした。(POWERSHOT A20のほうは3秒程度なので、その差は歴然です。また、写真をとる間隔の方も、最高画質では2枚までは連続して撮ることが出来るのですが、その次の1枚は10秒程度待たなければ写すことができません。本体のサイズが大きいこと以外に、これが最大の不満です。

5.ファームウエアのアップデート

 DC260ZOOMの最も大きな特徴といえば、独自のOSを積んでいるところでしょう。これが立ち上がるのに時間がかかるため、起動時の時間が問題になっているような気もします。この製品のファームウエアはアップデートが公開されており、このアップデートを適用することにより、以下のグレードアップを図ることが出来ます。(KODAK社ホームページより転記)

 残念ながら、この独自OSの搭載は、もう行われていないようですし、またファームウエアのアップデートもこの一回限りで終わってしまったようです。ファームウエアを入れ替えることで、色々な新しい機能を追加したり、使い勝手が良くなったりするということを、あらゆる場面で宣伝していたにもかかわらず、1回のアップデートしかしなかったというのは、KODAKのサポートは結果としては今ひとつだったということになるかと思います。

《 V1.06の主な改良点(V1.04との比較) 》

  • データ書き込み時間の短縮撮影した画像データの書きこみ時間が、V1.04と比べ約2秒間短縮されました。
  • 起動時間の短縮起動時間が約2秒間短縮されました(モードやコンパクト フラッシュ メモリー カードの撮影記録枚数により異なります)。
  • CFカードのフォーマット機能を追加CFカード(コンパクト フラッシュ メモリー カード)をフォーマットできる機能を追加しました。カメラをReviewモードに合わせフォーマットを選択することで、CFカード内のファイルをフォーマット(初期化)することができます。
  • パワーボタンの操作性向上1秒間以上パワーボタンを押しつづけることで電源がOFFになるように改良しました。これにより不慮にパワーボタンに触れても電源がOFFにならないようになりました。
  • 連写時のデジタルズーム自動OFF連写時にデジタルズームを自動的にOFFにする機能を追加しました。この機能により、画像にブレの少ないよりよい連写画像が撮影できるようになりました。
  • 画像データのタグ情報のdpi値を最適化撮影した画像のタグ情報を参照している画像加工ソフトなどを使用して画像をプリントする際に、最適なプリント結果が得られるようタグ情報のdpi(解像度)値を最適化しました。

 このファームウエアは必ず適用した方が良いです。ファームウエアのアップデート中に電源が切れると使えなくなってしまうため、新品のアルカリ電池またはACアダプタに接続した状態でアップデートを行ってください。

6 バッテリーに関して (2004.4.10追記)

 バッテリーに関しては標準的な単三電池を使うようになっています。ニッケル水素電池にも対応しているので、コストパフォーマンス的にはこのニッケル水素電池を使用するのが良いと思います。ニッケル水素電池に関しては、その充電器やバッテリー類については、NEXCELL社製の製品をお薦めします。この充電器は放電機能も付いていて、ニッケル水素電池の寿命を最大限使うことができるので、気に入って使っています。以下に商品を紹介しておきます。

7 売却 (2002.11.30)

 画質は大変に気に入っていたのですが、さすがに、本体の大きさと、動作の緩慢さには耐えかねて、新しく、CANONのPOWERSHOT A20をYahoo!オークションで購入し、これが順調に使えていたため、このデジカメはYahoo!オークションで売却しました。使い勝手は悪かったなりに、それなりの愛着もあったので、残念ではあったのですが、自宅にこれ以上のものを保管しておくのも困難でしたし、お金も必要だったので涙をのんで出品しました。1万円弱の値段で落札されました。

8 KODAKのデジカメ紹介8

 最近、店頭ではあまりKODAKの商品については色々な種類を置いてあるということが少なくなってきているように思えますが、ここでは、現在でも発売されている(流通の在庫にのっている)KODAKのデジカメを紹介します。

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