古紙100%の再生紙は本当は地球に優しくない?

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 日本製紙という会社があります。ここは製紙業界第二位ということなのでかなり大きな会社だと思うのですが、この会社のニュースリリースで「古紙100%の再生を廃止する」というものが出ていました。このリサイクルを推し進めていく時代になんか時代に逆行しているような発表ではありますので、よくよくニュースリリースの中を読んでいくと、いろいろと興味深いことが書かれています。

 要約すると、古紙100%から紙を再生するのは実は地球に優しくないのだそうです。要約すると下記の通りです。

(1) 古紙の品質低下により、歩留まりが低下しています。
(2) 古紙100%配合紙は全く配合していない紙に比べ、製造工程で化石燃料由来のCO2排出量が増加するケースがあり、再生紙が地球温暖化に与える影響が大きくなっています。

 特に(2)には驚かされます。なぜco2排出量が増加するケースがあるのでしょう。


 古紙100%の再生紙を製造するときに、インクの除去や漂白、その排水処理などの作業工程ごとに、化石燃料(石油、石炭など)の使用量が増えてしまって、その結果、二酸化炭素の排出量が増えてしまうのだそうです。従って、常に古紙100%にこだわるのではなく、利用用途に応じて最適な古紙配合率を選ぶことが重要だと日本製紙では発表しています。

 現在、多くの企業や官公庁では環境に優しいからという理由で古紙100%の紙を調達しています。たとえば、こちら(グリーン購買指針)のグリーン購買指針からリンクされている別表2では古紙100%ということがうたわれていたりもします。

 今回の日本製紙の発表を受けて、いろいろな形で見直しが進められるのではないかと思います。

 今回のことの発端となった日本製紙のニュースリリースはこちら( ニュースリリース)にあります。

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