オーケーストアが取引業者に値下げ分の補填要求が公正取引委員会の調査で発覚

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値段が安いと評判のスーパーマーケットを運営するオーケーストアが、商品を納入する業者に対して値下げ分の補填を要求していたことが公正取引委員会による調査で明らかになったことが報道されています。

オーケーストアに並べられている商品は確かに割引率が高く、周辺のスーパーマーケットと比べてもかなりの競争力があります。そんなこともあり、オーケーストアには多くの買い物客が集まり賑わっています。中には「明らかに売れ行きが悪くて安く流れてきたんだろうな」と分かる商品もあるのですが、定番の商品も安いので不思議に思っていました。オーケーストア自身もオネスト(正直)カードを安売りしている商品には貼りだして、「なぜこの商品は安いのか」とか、「この商品はこういう背景で今は買わない方が良い」といった表示をしていました。しかし、全般的に価格が安いことは、やはり不思議に感じていました。

公正取引委員会の調査に対して、当社オーケーストアは、「補填要求は価格交渉の一環だ」という見解を示していたと報道されていますが、その後、七月になってから、取引先や公正取引委員会に対して、「競合店対抗値下げに伴う補填要請を取りやめた」と報告をしました。公正取引委員会では2023年の春からオーケーに対して独占禁止法上の優越的地位の濫用の観点から資料を求めるなどの調査を開始していました。

公正取引委員会では今後も監視を続けていくことの発表を行っています。

オーケーが、競合店対抗値下げ補填を取りやめたとしても、今後、納入業者との納入価格の引下げに係る交渉において、取引の対価の一方的決定等が行われれば、優越的地位の濫用の問題となることから、そのような行為が行われることがないよう、公正取引委員会は、オーケーに対し、優越的地位の濫用に関する考え方を説明した上で、今後とも、大規模小売業者と納入業者との取引の適正化に向けて監視を続けていく旨伝達した。

(令和5年8月10日)オーケー株式会社による納入業者に対する競合店対抗値下げ補填の要請への対応について

正直、スーパーマーケットは近所で濫立状態で、これ以上、新たな店舗の出店は無理であろうと思っていても、突如として大きな「いなげや」が出店したりします。古くからやっていた小さな小売店は淘汰されてきてしまいましたが、スーパーマーケットどおしの競争も激しさを増していて、安売りで消費者を引き込むのも限界にきていると思います。

しかし、他の付加価値をスーパーマーケットが確立することも難しいのは事実なので、公正に競争を進める環境をどのように整備するのか難しい状況だと思います。

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