auの携帯通信基盤の大規模障害と楽天モバイルのこれから

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先日のauの大規模な通信障害は非常に社会的なインパクトが大きな出来事でした。これだけ長期間にわたって通話やデータ通信ができないことで、マスコミにも大きく取り上げられて、故障が回復した後でも、個人でできる対策について記事を出しているマスコミが多くあります。

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個人でできる通信回線障害への対策

個人でできる対策としてあげられているのは、通信回線の二本持ちです。現在、自前で通信会社を持っている会社は、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4社になりますが、この中の2つの回線業者と契約することで、一つが回線障害に陥っても、もう一つの回線で通信できるようにしておくという対策です。

格安SIM業者との契約時の注意

また、格安SIM業者と契約する方法もありますが、主回線をau、副回線を格安SIM業者(au回線利用)としてしまったら、複数回線持ちにする意味がまったくありません。Au回線網が障害になると両方ともダメになってしまうためです。

楽天モバイルの動向

0円プランの廃止

楽天モバイルは7月から携帯電話事業で目玉にしていた1GB未満のデータ通信であれば「0円」で回線を維持できる料金制度を見直し、最低でも税抜980円からの料金体系に見直しました。もしも、0円を継続していたら、7月のauの大規模障害に伴い副回線として申し込むお客さんが激増していたのではないかと思います。(楽天モバイルも地下の電波の通じにくい場所や人口の少ないエリアなどでパートナー回線としてauを使っていますが、そのエリアは急激に減っていて楽天モバイルの自営の回線が使えるエリアが増えました)
楽天モバイルは単に副回線として「0円」で回線をキープされても、普段の売上には全く寄与しないほか、今回のような大規模な回線障害が発生すると、大量な人が一気に使い始めてネットワークの負荷を急激に上げてしまうリスクもあるので、0円プラン廃止をしたことに後悔はしていないのではないかと思います。
逆に最低利用料金が税抜980円であったとしても、楽天市場の倍率アップ等の魅力が多い楽天モバイルを副回線として契約しようと考えるお客さんが増えたとしたら、楽天モバイルの売上アップにも貢献してくれるのでプラスに働く可能性もあります。

楽天モバイル直営回線の基地局の増設

楽天は前回の決算発表は2022年5月13日でした。そのプレゼン資料を見ると、基地局の数は44,000局を超えて、屋内アクセスポイントのRakuten Casaも既に全国に約8万台(個人と法人の合計)を設置しているということです。
さらに、楽天の自営回線を利用しているデータ利用の比率は90%を超えて、それだけパートナー回線業者(au)に支払うローミング費用が減少しています。また、楽天の自営回線網の充実化に伴い、2022年1月、2月、3月のMNO申し込み数も加速して増えていることをグラフでアピールしていました。(2022年3月は単月で350千件の申し込み)

課金ユーザーの拡大

また、2021年4月8日に終了した1年間無料キャンペーン、2022年2月8日に終了した3ヶ月無料キャンペーンに伴い2022年6月末には100%が課金対象の契約者となります。これも、楽天の売上拡大に寄与する形になります。

モバイルセグメントの業績見通し

無料利用者が減ること、パートナー回線エリアが楽天回線に切り替わることによるローミング費用の減少に伴い、2022年度第一四半期の赤字をピークとして、第二四半期以降は利益は回復を見込んでいます。現時点では楽天グループの株価も大きく下がってピーク時の半分ほどまで落ち込んでいますが、少し底打ちした感もあります。

次回の決算発表は2022年8月10日を予定していますが、ここで赤字幅が拡大したということになれば市場の信頼を失い、これ以上の楽天モバイルへの投資を続けることが難しくなるかもしれません。第二四半期の実績がどのようになったかが、今後の楽天モバイルの事業の行方を占ううえで重要な試金石になると思います。

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