販売力強化のために中国でiPhoneが1割から2割の値下げ

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 販売不振が報道されているアップルのiPhoneですが、今日の日経新聞の報道によると、中国の主要な通販サイトで1月11日以降にiPhoneの価格が約1割から2割にわたって値下げされたようです。

 具体的にはiPhone XRの64GBモデルでは最大で118ドルもの値引きが行われているとロイターが報じています。しかし、アップル社の中国で公開している公式オンラインショップでは値引き販売は行われていません。また、特にアップル社も公式にコメントをしていないようです。

 読売新聞をみると、中国で販売不振が続くアップルが、まもなく価格を下げるのではないかという観測から、通販各社が先行して値引き合戦をした模様だという記載もあります。値引き販売だけではなく、通販会社によっては下取りによる交換キャンペーンにより、さらにお買い得になるというキャンペーンもあるようです。

 中国のメディアの取材に対しては京東という会社は「アップルから(値引きの)の通知と権限を受けた」という回答をしているので、アップルが中国の市場で公式に値下げをする話の信ぴょう性は比較的高いのかもしれません。

 Forbesによれば、アップルのiPhoneは38%という高い利益率確保しているので、値下げの余力は十分に持っているとのことです。発売当初よりはさらに原価が下がっていると思いますので、利幅もさらに上がっているのかもしれません。

 実は欧州と米国では旧型機種の下取りでiPhone XRを499ドルで買うことができるという大きな値引き販売をすでに実施しているとForbesには記載がありました。高い価格で押し付けられているのはiPhone好きの日本の消費者だけなのかもしれません。

 昨年秋にiPhoneを販売したときの価格設定が高すぎたことが原因なのか、それとも他の会社から安くて魅力的な端末が多数発売されるようになって、アップル社のブランド自体に陰りが見えてきたのか、その原因が今後の戦略にも大きく影響するでしょう。

 アップルとしては今のまま高い価格で販売を続け、徐々にシェアを失っていく道も、価格を下げてシェアの維持を狙っていく策も両方とることができます。どちらの戦略で進めるのか、また日本国内での販売価格を今後どうするのか、とても気になるところです。

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