さくらインターネットで2月から新規契約者向けに新しいサーバーの提供が始まりました。新しいサーバーでは二次記憶装置がハードディスクからSSDに変わるなど、高速化の要素が組み込まれていて、WordPressであれば、最大で5倍スピードアップすると宣伝されています。
新サーバーは当初は新規契約者のみ
すでに2月以前からさくらインターネットのレンタルサーバを使っている人は、今までは新しく新サーバーを契約して、今のサーバーからデータや設定を引っ越すしか手がなかったのですが、この7月からついに「移行ツール」が提供されました。
既存契約者向けの移行ツール
この移行ツールを使えば、同じプランであればごく一部の例外を除いて自動で新サーバーに引っ越しをしてくれます。WordPressで中身を書き換えなければいけないconfigファイルの修正もやってくれます。
移行実施
移行ツール提供日(2022年7月13日)に新サーバーへ移行しました。こちらでレポートしています。
夜の7時頃から翌日の午後2時過ぎまで19時間と非常に時間がかかり、移行時間中は閲覧に来た人に対して、「メンテナンス中」の表示が続いてしまいましたが、移行は正常に終了しました。
移行後の状況
機能面
その後、移行してから約一週間が経過します。途中、さくらインターネットで移行ツールの不具合から提供を中断していた期間もありましたが、こちらのサーバー環境の機能面では全く問題は出ていません。無事にデータ移行ができているようです。
スピードアップ
ウェブアクセラレータの無効化
非機能面では、驚くほど「スピード」が速くなりました。体感的にもよく判ります。
従来は同じさくらインターネットのCDN(ウェブアクセラレータ)を使っていましたが、画像などの表示スピードも早くなったので、ウェブアクセラレータの設定をオフにしました。
高速化プラグインの一部無効化
今まで、テーマ(cocoon)の高速化機能にくわえて、ページキャッシュ「WpFastest Cache」、ヘッダーやフッターの最適化のために「Autoptimize」などをWordPressのプラグインで使っていました。(機能が重複しないように設定で調整しています)
新サーバーに乗り換えてスピードアップしたので、Autoptimizeは外しました。WP Fastest Cacheも外そうと思っていたのですが、残しておいたほうが大幅にページスピードインサイトの評価が上がったので残してあります。
計測結果
以降前の直近の計測結果はキャプチャしていなかったのですが、移行後のGTMETRIXの計測結果は下記の通りで、申し分のない状況です。

今までこんなに評価が高かったことがありません。
【2022年7月27日追記】
CPU使用率の大幅な低下
さくらインターネットのコントロールパネルでリソース状況を確認すると、大きく変化している点に気が付きました。一つは新サーバーに乗り換えてからCPU使用率が大幅に減少している点です。

新サーバー移行後に一気に落ちていることが判ります。サーバーの能力が上がったことにより、一人の利用者が使えるCPU能力が上がり、相対的にCPU使用率が落ちたように見えるということでしょうか。能力に余裕があるというのは安心材料です。
逆にウェブ転送量は新サーバー移行後に一気に上がっています。

これは、ウエブアクセラレーターの利用をやめて、すべてレンタルサーバーの画像等を転送する設定に変更したためだと思います。新サーバーになってから、二次記憶媒体がハードディスクからSSDになり読み込み速度がアップしたので、あえてウェブアクセラレータを利用する必要がなくなりました。
【2024/02/19追記】
コンテンツブーストにトライ
こちらのブログのサブドメインをwwwに変更してから、さくらインターネットのCDNであるコンテンツブーストをオンにしてみました。
また、こちらの記事を参考にして、htaccessからキャッシュの有効期間を設定しました。

さくらインターネットのコンテンツブーストのキャッシュ時間もデフォルトの五分間から一週間に変更しました。(キャッシュを削除しない限り、サイトを変更しても一週間は変更が反映されないので注意)
すると、サイトの表示内容がキャッシュされることで、サイトの表示が高速化されます。もはや必要なくなったキャッシュプラグインはオフにしてしまいました。
こちらに、コンテンツブーストを設定した際の対応方法を整理しました。
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