先日の12月26日は西暦2000年(平成12年)にNTT東日本でフレッツADSLがサービス開始された日になります。
今でも当時のNTT東日本のニュースリリースが残されていました。
このニュースリリースを見ると、前年の12月から試験サービスとして提供を続けて、本格展開の目処が立ったため商用サービスが開始されたことがわかります。
ただ、この日から一気に全国でサービスが開始されたわけではなく、都心等から順次展開されていきました。
当時、インターネットマガジンという雑誌が売られていたのですが、巻末に大きなネットワーク構成図が載っていました。PDF版が今でも見られます。
【ページが削除されたのでリンクを外しました】
このネットワーク図が徐々に拡充されていくのですが、私の住む地域でADSLサービスがいつ提供されるか楽しみにしていました。
ADSLが普及するまでは、フレッツISDNというサービスを64Kbpsで利用していました。この回線速度と比べると、ADSLのMbpsの回線速度は夢のようなスピードでした。
実はADSLというと次世代の技術のような気がするのですが、実はメタルの電話回線に冗長してデータ通信信号をのせて伝送する仕組みになっています。したがって、メタル回線でないとADSLは利用できませんし、交換機が置かれている場所から離れていると、メタル回線にノイズが増えてしまって、伝送速度が遅くなる弱点があります。
実際に自分の住む地域でADSLサービスが始まって、工事が終わるまでは、どのくらいのスピードでインターネットができるのかわかりませんでしたが、実際に通信してみると、その不安をかき消すような快適なインターネット環境が待っていました。
フレッツISDNは深夜しかデータ通信料金が一定額になりませんでしたが、ADSLでは昼間でも一定料金の中で通信ができるのもとても嬉しかったです。
正直、モデムからINSネット64への進化は、通信速度は数倍にしかなりませんでしたが、INSネット64からADSLへの進化は桁違いに早くなったので、その驚きは語りきれないものがありました。以降、ADSLからフレッツ光への今回もしていますが、やはりADSL化した時の驚きの方が大きかったです。
そんなADSLがサービス開始されてから18年も経つのかと、つい昔のことを思い出してしまうような報道でした。
【2020/12/16追記】
フレッツADSL終了
NTT東日本とNTT西日本はフレッツADSLを2023年1月に終了することを発表しました。
電話回線がアナログからデジタルに切り替わっていくこと、ADSLの設備を維持するのが難しくなってきたことが終了の要因です。
現時点でADSLを利用している場合は、乗り換え先はフレッツひかりなどになるかと思います。インターネット接続ができない空白期間を作らないためには、ADSLが終了するよりもできるだけ早く、乗り換えの手続きを進めておいたほうが良さそうです。
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