「中堅崩壊 ミドルマネジメント再生への提言」を読みました

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中堅崩壊―ミドルマネジメント再生への提言

明治大学教授の野田稔氏が書かれた「中堅崩壊 ミドルマネジメント再生への提言」を読みました。

この本の中では会社員を下記のように層別しています。

22歳から35歳まで ジュニア層
35歳から41歳まで ミドル前期
42歳から47歳まで ミドル後期
48歳から60歳まで シニア層

この中で、35歳から47歳までのシニア層を主に扱ったのがこの本です。

この本が書かれたのは2008年、ミドル前期にあたる人は1988年から1994年に入社した、いわばバブル入社組の人ということになります。

ちょうどバブル期であったために、大量に採用されましたが、その後はバブルが崩壊します。ここからは採用も大幅に縮小されて、バブル入社組の後輩の数が減ってしまいます。また、スペシャリスト化という言葉の元に、一つの部署に固定されて育成されるような状況もありました。後輩の数が少ないので配置転換が難しかったという事情もあるようです。

逆にバブル入社組の上司は数年ごとに入れ替わり立ち代わり変わっていく、まるで上司がキャリア組でバブル入社組の社員はノンキャリア組かのような関係になります。

そんな状況の中で育ったバブル入社組の社員たちが、いざ管理職という立場になって、部下をはじめて持つような人もいるという状況の中で、どうして行けば良いかということについて書かれたのがこの本です。

途中、伊藤忠の丹羽宇一郎会長との対談なども取り入れられていて、何をしなければいけないかということが徐々に明らかになって行きます。そして、シャープ、リクルート、GE横河メディカルシステム、伊藤忠商事、トヨタ自動車といった会社で実際に取り組まれているミドルマネジメント・エクセレンスに向けた取組事例が紹介されていました。

会社の中で、ミドルマネジメントについて課題を感じている場合には、参考になる本なのではないかと思います。

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