今年もまたavexの株主総会と株主限定ライブに行ってきました。こちらの記事(avexから第22期株主総会と株主限定ライヴの案内が来た)で紹介したものです。去年に続いて2回目になります。場所は去年と同じ「さいたまスーパーアリーナ」なのですが、去年は同伴一名まで許されていたのに対して今年は株主本人限りとなったため、去年よりは空いていることが期待されます。
自宅を午前6時前に出て、京浜東北線の「さいたま新都心」駅には午前7時15分頃に着きました。
問題は列がどの程度、長くなっているかです。去年は午前9時5分北与野駅に着いた(avex(エイベックス)の株主総会&株主限定ライヴに行ってきました)ので、今年はそれよりも1時間30分以上、早いことになります。
昨年はさいたまスーパーアリーナの周りを列はグルッと回って、まだ余りあるほどの長さでしたが、今年はまだ、入口から見て右側に長さ300メートルほどの列しか出来ていませんでした。これならば、アリーナでも、結構前の方の席が割り当てられるはずです。下の写真は列の最後尾から前を見たところです。
午前9時に開場なので、あと1時間30分ほどはこちらで待つことになります。最初はちょうど階段のところだったので、これはちょうど良いと思っていたら、列が少し前に動いて平坦なところになってしまいました。そこであぐらをかきつつベタッと座ります。
空を見上げると、いまにも雨が降り出しそうな雰囲気です。
ここで、iPhoneでビデオをずっと見ていました。そして、午前8時50分頃に列が前に少しずつ動き始めました。
建物の中に入ると、すぐに階段になっているので注意が必要です。このような催し物が多いと思うのですが、なぜこんなに危ない構造にしたのでしょう。係員の人が少しずつ列を区切りながら人を案内していました。
階段を下りたところで複数の受付があります。私は7番の受付に案内されました。そこで議決権行使書を提出し、株主証と指定席券を貰いました。A5ブロックの14列と書かれています。近くの座席表で確認してみると、中央のステージから14列目という良い席でした。昨年は200レベルの席でしたので、かなり良い席になったことになります。
今年は付き添いを許していないので、株主総会の席とシークレットライヴの席は同じ席になります。なかなか判りやすくて良いと思います。ちなみに指定された席からステージの方向を見ると下の写真のような感じでした。
指定された席で株主総会が始まる11時になるのを待ちます。そして11時の定時に株主総会が始まりました。今回の株主総会は14670名あまりが集まったそうです。
まずは議長の松浦社長が開会を宣言し、事業概況はビデオで放送されます。セグメントに売り上げや利益が紹介されていくのですが、パッケージコミュニケーション事業、ネットワークコミュニケーション事業、そしてライブコミュニケーション事業が好調だったのに対して、コンテンツクリエイティヴ事業が営業損失を出してしまう苦境だったようです。
アルバムでは、exile、浜崎あゆみ、安室奈美恵、倖田來未などが好調だったことを紹介していました。また映画レッドクリフも好業績だったようです。さらに私は知らなかったのですが、「崖の上のポニョ」もavexが受託して配給していたとのことでした。
一通りの説明が終わると、株主からの質疑応答のコーナーになります。
(1) 小室哲哉の救済に会社は関与しているのか?
保釈金は会社で出したが全額返納済み。慰謝料などは松浦社長が 個人として負担した。と説明していました。ニュースなどで報道されたのと同じ内容で、ちょっと社長は、「その質問には疲れたよ」という感じが漂っていました。
(2) 連結決算の評価損と単独決算の評価損のちがいは
違う理由はいくつかあるものの、のれん代の計上方法が連結決算と単独決算で違うことが大きいそうです。
(3) 第一四半期だけいつも何故業績が悪いのか
これはおもしろい質問でした。どのアーチストも1年間の行動のパターンとして春から夏にかけてはツアーなどにまわりライブ活動をしていますが、ライブ活動は利益率が低くどうしても最初の方では利益が低くなってしまうのだそうです。そして秋から冬にかけてレコーディングをしてアルバムなどを発売し、これの売り上げで利益をもたらす構造になっているのだそうです。ライブは入場券が最近はとても高いので、十分に利益が出ていると思っていたのですが意外でした。
(4) 中国などアジア市場の進出戦略
今までアジア各国バラバラに進出していたそうですが、これからは台湾に本拠地を置いて各国に展開する戦略に切り替えるそうです。ちなみにアジアの比率は今のところはまだ2パーセントほどしかありませんが、今後の成長に期待しているようでした。
(5) BeeTVはドコモだけなのか?
まず最初はドコモから始めたが将来は他キャリアとやりたいそうです。今回はマイナスになってしまったが暖かく見守って欲しいと回答していました。何故かここで会場から拍手です。
ここで、議長が選定した以外の人が質疑用のマイクに向かい質問をしようとしましたが、議長権限で排除されました。
(6) 音楽配信の違法サイトの扱い
音楽を自由にダウンロードできるようになっている違法サイトは事業に大きな影響があると思うが、どんな対策をとるのかという質問でした。これに対しては会社としても経営上の重大な課題と認識しているそうです。ある調査では、正規に公開されているファイルは三億ファイルであるのに対して不正に公開されているファイルは四億ファイルもあるそうで、単純な比率で考えれば、まだ本当は倍の売り上げをのぞむことが出来ると回答していました。今後も、監視活動を進めていって、悪質な場合には警察と連携をとって対応をしていくそうです。
(7) 新型インフルエンザ対策
新型インフルエンザ対策としては、関西で行われる予定であった浜崎あゆみ 倖田來未 大塚愛のライブを中止にしました。秋にはまた流行するのではないかと言われていますが、やはりコンサートについては人がたくさん集まるので中止にする可能性があるとのことです。しかし、幸い?にもコンサートは利益率がそんなに高くないので、会社の経営には大きな影響が無いだろうということでした。また、保険にも入っていて損失は最小限に抑えるようにしているそうです。
(8) コンテンツクリエイティブ事業のみが赤字。どこで原価が上がってしまって今後はどうするのか?
原価が上がったことと宣伝費が上がったことが赤字になった大きな要因。宣伝費についてはavexにとっては将来に向けた投資と理解して欲しいと何回も繰り返していました。原価が上がってしまったことに関しては、直営のアーチストかサードパーティのアーチストかによっても変わるそうで、具体的にどのアーチストかは判りませんでしたが、原価が上がってしまう要因があったとのことで、うまく説明を理解できませんでした。
(9) アーチストアカデミーに娘の体験レッスン行ったが床にゴミは落ちているし、遅刻をしても平気な生徒はいるし、レッスン中に机の出し入れをしていた。これで良いアーチストがうまれるのか?
社長がモニターを見つめながらアーチストアカデミーの位置づけや生徒数を説明していましたが、何だかモニョモニョとした説明でした。しかし、自分の言葉で話し始めたときは判りやすい説明です。松浦社長も頻繁にアーチストアカデミーに行っているそうですが、気がつかなかったということでした。これからは確認を強化して注意しますとのことです。
(10) mixiの管理者の人からavexのキッズオーディションの宣伝が書き込まれたことに対する苦情です。松浦社長からはこちらも今後は気をつける旨の回答がありました。
(11) クラシック部門の位置付けは?
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝したピアニストの辻井伸行さんもavexなのですね。今後ともよろしくお願いしますと稲垣取締役が説明していました。
ここで議長から、あと3名で終わりにします浅間です。
(12) レッドクリフの業績に関する質問
レッドクリフは中国と日本で配給したけれども、欧米にも配給したいとのことで、すでにヨーロッパでは配給の話しがまとまっているようですが、米国については調整中のようでした。日本ではパート1、パート2をあわせて興行収入が100億円を突破していて成功だったと紹介していました。レッドクリフ全体については、あとは米国で配給してDVD化されないと全体像が判らないので、ここでは物凄くうまくいったか否かは今は言えないとしていました。
(13)評価損は実際の損は出ているのか?
売却をして確定をした訳では無いので損が確定したわけではない。今後のビジネスにおいて提携が必要な企業であるとのこと。
(14)質疑応答は事前にネットなどで受け付ける方式にして総会を効率化できないのか?
昨年までは質問状が来ていたので、冒頭に質問に対する回答をして議会運営の効率化を図っていたそうです。しかし、今回は事前の質問状が無かったそうです。次回以降は参考にします。貴重な意見ありがとうございましたとのことでした。
(15)所属アーティストの不祥事
浜崎あゆみの路上ライブが報道されていたが、内部統制の仕組みに問題は無かったのか 監査役に話しを聞きたいという質問でした。
小林取締役は内部統制は経営数値に関するもの 警察の調査も行われているので具体的なコメン トは控える 約束は出来ないが極力無くすための努力を続けたいと回答していました。
また、岩田監査役からは取締役の職務遂行を監査していることの職務の説明と、日常的な課題に対し取締役が真摯に対応しているかいなかをチェックしていることを説明していました。最後に株主からは「社会的道徳を大切にして欲しい」と念をおされていました。
12時34分に議案の採決に入り、12時36分に株主総会は閉会になりました。株主限定ライヴについては次のエントリーで紹介します。
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