九十九電機が民事再生法の適用を申請

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秋葉原

 昨日は九十九電機が民事再生法の適用を申請したというニュースが至るところで報道されていました。帝国データバンクによると負債総額は110億円にもなるそうです。九十九電機と言えば秋葉原の老舗パソコンショップです。パソコンが流行る前には無線機を幅広く扱っていたことを覚えています。

 記事を色々見てみると、九十九電機は1947年の創業、そして1978年に秋葉原初のパソコン・通信機器専門店を出店しました。その後は各地に店舗を展開しています。一時期には吉祥寺にも出店していたことがありましたが、すぐに撤退してしまいました。

 また、ネットショップもかなり早い時期から展開していたと思います。一時期は楽天市場の中にネットショップを展開していた時期もありましたが、今では独自で出店しているネットショップに絞っているようです。


 2002年の8月に売上高が282億6600万円まで落ち込んでしまい、この際には石丸電器と業務資本提携し再建を進めてきて、ネット通販の好調も手伝って、2007年の8月期の売上高は319億9100万円まで回復していました。

 しかし、その後は資金繰りが悪化、2008年8月期の売り上げが期待したほど伸びなかったこともあって、今回の民事再生法適用の申請にまで至ってしまいました。

 民事再生法の適用を申請はしたものの、実店舗およびネットショップとも今のところは平常通りの営業を続けています。しかし、このような報道が流れてしまうと消費者は通販で購入するのをためらってしまって、さらに業績が低迷してしまう可能性もあります。支援先企業を早めに見つけて再建計画を策定することがまずは急務でしょうか。同様に秋葉原のパソコンショップで民事再生法適用を申請した会社にTwoTopを運営するフリーウエイがありますが、こちらは再生を果たして、現在は秋葉原などで営業を続けています。九十九電機についても、ぜひうまく再生を果たしてくれればと思います。

 現在、パソコンは非常に低価格化していて、自作パーツを買い集めてパソコンを組み立てるよりも、出来合いのパソコンを買ってきた方がお得感があります。ノートパソコンに至っては、5万円前後で立派な商品が買えるようになってしまいました。またパソコン用パーツの購入も、最近ではネットショップで購入することも増えてきてしまい、わざわざ秋葉原まで行って購入する機会も減ってきていると思います。そんなこともあって、自作パソコン用のパーツ販売をメインにしてあれだけ大きな店舗を運営していくのは難しいかもしれません。ショップを整理統合したり、ロボットの専門店、ケースの専門店などニッチな分野で品揃えを充実したりといった方向性が良いのでしょうか。

(2008/11/01追記)

 九十九電機のトップページから今回の民事再生手続き開始に関するお知らせがリンクされていました。下記の通りです。

弊社は平成20年10月30日、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行い受理されました。このような事態となりましたことは誠に残念であり、お客様皆様には多大なご迷惑とご心配をお掛け致しますこと、衷心よりお詫び申し上げます。今後は再生計画案に従って全社一丸となって会社の再建に取り組んでまいります。店舗・ネットショップの営業につきましては今後も継続して営業活動を行ってまいりますのでお客様におかれましては一層のご支援、お力添えをお願いいたします。

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