日本におけるサブウェイの苦戦

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先日、サブウェイをフランチャイズ展開する企業(エージーコーポレーション)が倒産した影響で、何店舗かが閉店しました。この企業ではピーク時には約20店舗を運営していましたが、1月上旬までかけてサブウェイの店舗を9店舗にまで減らしました。それでも資金繰りが悪化して倒産という形になってしまいました。サブウェイが日本で展開しているお店は2014年の夏には約480店舗あったのに対して、現在は約280店舗にまで減っているそうです。

調べてみると、日本サブウェイの業績も厳しい状況が続いており、2015年12月期は4863万円の赤字、2016年12月期は5047万円の赤字、2017年12月期は1435万円の赤字となっています。

ただ、世界的にみると実はマクドナルドよりも店舗数は多く、4万2000店以上を展開している世界最大の飲食チェーンということですので、決してサブウェイ自体のビジネスモデルがおかしいわけではありません。

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苦戦の理由

日本においてサブウェイが苦戦する理由について考えてみたいと思います。

(1)提供時間が長い

私自身、ときどき利用して思うことは、昼休みなどの混雑時にサンドイッチを作るのに時間がかかるため、待ち行列が長くなってしまう傾向があります。オーダーの順番は下記の通りです。

・サンドイッチの種類の指定

・パンの種類の指定

・パンを焼くかどうかの指定

・(場合によって)具材をパンと一緒に焼くかどうかの指定

・有料トッピングの指定

・野菜4種類をすべて入れるかどうかの指定

・野菜の量の指定

・無料トッピングの指定

・サイドメニューの指定

・支払い

全部で10工程にもなります。ベルトコンベア式の作業になっているとは言え、やはり時間がかかってしまいます。

野菜の量の指定では、全ての野菜多めとか、全ての野菜上限までとか、いろいろな頼み方があり、まるで初めてくる人にとってはラーメン二郎のような敷居の高さがあるでしょう。

(2)店員が上から目線のように見えることがある

店員に悪気はないと思うのですが、初めて利用するようなお客さんにも、上記の質問を次から次へと浴びせかけてきますので、お客さんは萎縮する傾向にあります。特に日本人は後ろにも待っているお客さんがいると迷惑をかけているのではないかと気がきではありません。短い昼休み時間でこんなに肩身の狭い思いをするのは真っ平御免だと思う人も多いのではないかと思います。

(3)Suicaなどの電子マネーがない

電子マネーが使えません。使えるのは現金支払いか事前にチャージしておいたサブクラブカードかのどちらかです。結局、やりとりに時間がかかってしまいます。

(4)高い割には店内でくつろげない

日替わりセットや平日セットといったものを頼むと、ドリンクとサンドイッチであわせて500円、ふつうに頼むと600円から800円くらいになります。サンドイッチ一点の値段はコンビニであれば200円から300円くらいの印象があるので高いように思ってしまう人もおおいでしょう。サブウェイの方が新鮮な野菜をたくさん食べられるので決して高いわけではないと思うのですが、割高の印象を与えてしまいます。

にもかかわらず、店内は狭く、席と席の感覚も狭いです。ソファーのような席もありませんので、圧倒的にくつろぐのには不利な環境です。

定食が欲しい

やはり日本人に合うのは定食でしょう。マクドナルドはあらかじめ何種類かのセットが決まっていてドリンクの種類だけを選べばよいようになっていますが、これと同様の工夫が必要だと思います。「チリチキンの野菜大、ホットコーヒーでお願いします」程度のオーダーであれば初めてでも簡単だと思います。慣れてきた人には今と同じようなオーダーシステムを残しておいて良いかもしれません。

これで定食でどの種類がどの程度売れるかの需要予測ができればしめたもので、あらかじめの作り置きをしても良いのではないかと思います。コンビニで売っているおにぎりのように、まるで作りたてのサンドイッチのような演出ができる仕組みも欲しいところです。野菜の汁でパンが湿ってしまうと美味しくないので、何らかの工夫ができないものでしょうか。私自身は目の前で作ってくれなくても美味しければ大丈夫です。

何らかの工夫で提供時間が早くなれば、昼休みにたくさんのサンドイッチを売ることができるようになります。また、オーダーをするときに店員が上から目線に見えてしまうことも軽減できそうです。

さらには電子マネーの導入は必須でしょう。

街でたくさんの生野菜を食べることができるファーストフードは大変に貴重なので、サブウェイにはこれからも頑張って欲しいと思います。

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