ソニーが米国のコンテンツ配信事業を約450億円で買収

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日経新聞の記事を読んでいると、ソニーが米国のコバルトミュージックグループから、音楽の配信などをするAWAL部門と楽曲の使用料をアーチストの代わりに集金する事業を450億円で買収することになったという記事がありました。歌手などを支援するサービスを強化するとともにコンテンツ事業の拡大を狙うとされています。

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AWALとは

AWALというのはあまり聞いたことがなかったので調べてみました。配信収益の15%を手数料とし、音楽を配信することができるサービスのようです。最大の特徴は年会費等の費用がかからない代わりに応募者全員が配信可能になるわけではないということでした。独立系のアーチストが大手のレコード会社に所属していなくても、Spotifyの配信サービスやYouTubeでの収益化を支援します。

自分でYouTubeにアップロードすれば15%の手数料を払わなくても良いような気もしますが、アーチストにとってはAWALを利用することによるメリットがあるということなのでしょう。なかなか、日本語での詳しい解説記事が見つからなかったので、どんなメリットがあるのかはまだ分かりません。

このAWALが求めているアーチストの条件は単に楽曲のクオリティだけではなく、強いブランド力やファンの数、SNSのフォロアー、ライブやツアーでの実績など厳しい条件がありますので、その登録には大きなハードルがありそうです。特に年会費等をとっていないので、できるだけ早い段階で収益を上げられるアーチストに絞り込まないといけないということなのでしょう。

SONYの今後

ソニーはずっと昔にはポータブルカセットプレーヤーのWalkmanで世界を驚かせましたが、その後のインターネットの普及やコンテンツの配信という分野で米国のアップル社が開発したiPodに一気に奪われてしまいました。以前は良いハードウェアを作っていれば市場のシェアを確保できましたが、インターネットの普及とともに、良いハードウェアと良いソフトウェア、良いコンテンツが組み合わされないと市場を確保することが難しくなったということだと思います。

ゲームの世界ではプレイステーションが良いハードと良いソフトの組み合わせに成功した例に挙がると思います。今現在ではiPodは電話機やアプリのプラットフォームと融合してiPhoneという一つの完成形を築き上げたのに対して、ソニーのオーディオ製品はまだそこまでの段階に達していません。今回のAWALの買収がソニーのほかの事業とどのようにシナジーを生み出していくのかが気になるところです。

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