
ソフトバンクモバイルは4月21日に開始する予定だった「スマ放題」のサービス開始時期を延伸すると発表しました。延伸した理由について、「競争環境の変化」を理由にあげています。このスマ放題というサービスは音声通話とデータ通信をセットにした料金プランで下記の二種類がありました。
- 1回5分の通話が月に50回まで可能なSパック
- 1回10分の通話が50/1000回まで可能なM/Lパック
しかしこの通話の制限を超えた途端に30秒30円の現行の通話料よりも5割の割高の料金が設定されていたり、超過したデータ通信文にも自動的に追加料金が加算される仕組みになっていて、発表後の評判はあまり芳しくなかったようです。
☆SoftBankの新サービス「スマ放題」にパケ死の危険!? 実際に問い合わせてみた – ライブドアニュース (livedoor.com)
そこで、さらに4月5日に超過したあとの通話料金を30秒20円に値下げするなど改善していました。
しかし、ソフトバンクがスマ放題を発表した後、NTTドコモから新しい料金プランが発表されました。
このNTTドコモのプランでは回数制限のない完全定額通話や家族でパケットを分け合える料金プランとなっており、ソフトバンクのスマ放題は見劣りがしてしまいます。このまま、4月21日にサービスを開始することは適切ではないという判断がソフトバンクの中ではあったのでしょう。
従来のソフトバンクは競合が安いプランを発表すると、すぐさまにそれを上回るプランを発表して、お客さんが他社に流れないようにタイムリーな戦略を展開してきました。しかし、今回は単に延期の発表のみで、いつ新しいプランを開始するのかすらはっきりとしません。今までのソフトバンクの動きと大きな違いを感じます。
また、スマ放題についても市場の悪評を受けてプランを見直すなど、サービス内容そのものに昔のソフトバンクのような斬新さや驚きがありません。そこにNTTドコモから思い切ったプランが発表されてしまい、慌てているようにも見えます。
とは言っても安易に「制限なしのかけ放題」にすると、ネットワークが輻輳して大変なことになってしまう可能性もあり、きちんとした検証をしない限りは安易には対抗プランを発表できないのかもしれません。今後、ソフトバンクがどんな対抗策を打ち出してくるのか気になるところです。
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