湯西川温泉

 正月にどこかに連れて行って欲しいという家族からの要望を受けて、12月の初旬に重い腰を上げて、インターネットで年末年始に宿泊できる宿を探してみました。
 昔であれば、時刻表を引っ張り出してきて、巻末にあるJTB提携旅館一覧の中で、自分の希望する価格帯の宿に片っ端に電話をして、空いている宿を見つけるというのが常套手段でしたが、今はインターネットで家族の人数や日程、そして場所などを指定するだけで簡単に空いている宿がパッと出てきます。今回は旅の窓口と合併した楽天トラベルを使って宿を探しました。

 今回は関東の近辺で値段が手頃なところを中心に検索をかけてみたのですが、さすがにお正月前後はどこも高いですね。家族が多いので、会社の保養所を頻繁に使っていたせいもあって、ため息の出るようなところばかりです。そう思っているうちに、鬼怒川温泉の先の湯西川温泉というところに、手頃な価格の民宿を見つけることができました。家族に話したところ、全員了解となったため、大晦日から2泊3日で予約をとりました。
 湯西川温泉というところは、昔、平家が源氏に破れたときに、その落ち武者たちが逃げてきて、隠れ住んだ場所で、源氏の追っ手に見つかりにくいように人里離れたところに作られた村です。以前は交通の便が非常に悪くて、行くのもたいへんなところでしたが、今はどうなっているのでしょう。
湯西川のざっとむかし―湯西川の生活と昔話
中本 勝則

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 今回、はじめてインターネットで宿の予約をしてみたのですが、楽天トラベルからは「確かに以下の内容で予約を承りました」という自動返信のメールが来るだけで、それ以降は特に連絡は無いのですね。本当に予約が取れているのかどうか心配になってしまい、ついつい宿に電話をしてしまいました。何となくインターネットの利点をいかしきれていないような気もしますが、不安なまま、現地に行くのも辛いので、これで良かったのだと思います。

交通手段

 今回は公共交通機関を使って現地に向かいます。鬼怒川温泉方面ということになると、東武鉄道を使うということで間違えはないはずです。また、東武鉄道の先には会津まで行く鉄道が新しく出来ていて、そこには湯西川温泉駅というところまで出来ています。以前、まだ私が幼い頃にも湯西川温泉に行ったような記憶がありますが、そのときは鬼怒川温泉の駅からずっと狭い道をバスに揺られて行った記憶がありますが便利になったものです。
 しかし、よくよく調べてみると、湯西川温泉駅というところから、更に30分くらいバスに乗らないと現地には着かないということが判りました。「湯西川温泉入口」駅とした方が適切なような気がします。しかも、このバスが無茶苦茶に高い。湯西川温泉駅から湯西川温泉まで970円、鬼怒川温泉駅から湯西川温泉までだと1800円もします。2泊3日で、途中日にも東武ワールドスクエアに行くことを検討していたので、一人あたり1800円x4=7200円もバス代にかかってしまいます。これでは話しにならないので、色々情報を調べてみると、東武鉄道で「日光・鬼怒川フリーパス」という乗車券を売っていることが判りました。鬼怒川エリアでは、浅草から鬼怒川温泉までの往復乗車券と鬼怒川温泉付近のテーマパークを巡回するバス、そして、鬼怒川温泉駅から湯西川温泉までのバスも自由に乗り降りできることが判りました。
 フリーパスについての詳細は、東武鉄道の公式サイトに紹介されています。このパスは新藤原と湯西川温泉駅の間は使うことが出来ないので、湯西川温泉に行くときは鬼怒川温泉駅からバスで1時間以上揺られる必要がありますので、そこだけは注意が必要です。
 東武鉄道では鬼怒川温泉まで特急スペーシアの「きぬ」号を運転していますが、何時の電車に乗るかも判らないし、あまり快速電車との間でかかる時間に大きな違いもなさそうだったので、今回は特急料金不要の快速電車を使用することにします。
 また、湯西川温泉に行くバスの本数は極端に少ないので、こちらのサイトで時刻表を確認されておくことをお薦めします。

出発

 大晦日の日に朝からいよいよ出発です。中央線で神田駅まで行って、そこで東京メトロ銀座線に乗り換え、浅草駅まで行きました。北千住駅から東武鉄道に乗ろうかとも思ったのですが、もしかすると座れないかもしれないと思い、少々行きにくいのですが、あえて浅草駅まで行きました。駅に着いたら真っ先にフリーパスを人数分購入です。
 今回は、浅草駅発9時10分の快速電車に乗るように15分前には浅草駅に着くように行きました。しかし、ホームに行ってみると、既に長蛇の列が出来上がっていました。ちょうど座れるか否かギリギリという感じです。車両は、一番前の2両が東武日光行き(下今市で切り離し)、真ん中の2両が会津田島行き、そして最後の2両が途中の新藤原行きという構成でした。観察してみると、会津田島行きの車両が一番混んでいるようです。そこで、新藤原行きの車両の列に並びました。新藤原というのは、鬼怒川温泉駅より少しだけ先の駅なので、この車両に乗っても問題はありません。
 電車が着くと、まずは降車側のドアが開いて、社内清掃のあとに乗車側のドアが開くというありがちなパターンでしたが、何とか、ドアが開くと同時に順番に乗車して、座席を確保することができました。年末年始などの多客時は、30分ほど前に駅に着いていた方が良いかもしれません。
 快速電車は4人で座るボックスシートであまり座り心地が良い椅子でなく、約2時間30分をこの椅子で過ごすのはそれなりに苦痛でしたが、小田急線の箱根湯本行きの急行電車のようなロングシートの座席よりはまだマシなので鬼怒川温泉駅までこらえました。スペーシアであればリクライニングシートが使えるし、また料金をプラスすれば個室も指定できるようなので、やはりスペーシアの方が良いような気がしました。
東武鉄道 東武デラックスロマンスカー 東武鉄道スペシャルセット
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鬼怒川温泉駅着

 鬼怒川温泉駅に到着です。かなり激しい雪が降っていて、道路にもそれなりに積もっています。まずは昼ご飯を食べなければいけませんが、ここはインターネットで情報を調べておいたところにいきました。昔はテレビでよく宣伝を流していた、鬼怒川温泉の巨大ホテル「ホテルニュー岡部」で昼食時にレストランが開いています。インターネット上には3割引きのクーポン券があったので、これを印刷しておきました。料理代金が3割引きになります。ホテルニュー岡部の中のキッチン「きぬがわ亭」というところにクーポン券を持っていって、ハーフバイキングをオーダーしました。詳しくは上記のクーポン券のページをご覧下さい。メインメニューの写真が今ひとつ写りが悪くておいしくなさそうに見えますが、実際に出てきた料理は立派なものでした。飲み物が飲み放題、サラダやデザート、ご飯が食べ放題。そして上記のメインメニューを一品選ぶという仕組みになっています。レストランもゆったりとくつろげる作りになっていて、ぶいぶん落ち着いてしまいました。上記の割引券を使って一人あたり1000円少しです。

 上の写真が「キッチンきぬがわ亭」の中の写真です。真ん中のテーブルに、飲み物や食べ物が選べるように揃えられています。まわりの椅子などの作りがしっかりしているのが判ると思います。
 下の写真は「キッチンきぬがわ亭」から外を撮った写真です。かなりの雪が降っているのが判ると思います。

 本当は、このあと、一つくらいはテーマパークに行こうと思っていたのですが、この天気なのと、思いの外、ホテルニュー岡部でくつろいでしまったので、このまま湯西川温泉に向かうことにしました。
鬼怒川温泉・川治温泉 日光・鬼怒川
鬼怒川温泉・川治温泉 日光・鬼怒川

湯西川温泉行きのバス

 湯西川温泉行きのバスは駅の方から見ると一番左手のほうのバス停から出発します。出発15分前にバス停に行ったのですが、既にかなりの人が並んでいました。こちらも座れるか否か危ういところです。バスはなかなかバス停に来てくれずに、定刻ぎりぎりの時間になってやっとバス停に現れました。前の方に見えていた奥鬼怒温泉郷に行く村営バスのほうは、定刻よりも随分早めにバス停に来て、お客さんを乗っけていたのとは、東武バスは好対照でした。バスが空いているならば、定刻になるまで客の方もどこかに行って暖をとるのですが、多客時でバス停の前を離れられない客を、寒い中、ずっとバス停の前で待たせるのはいかがなものでしょうか。決して、運転の事情で来るのが定刻通りになったのではなく、バスの営業所の方から曲がってきたので、非常に残念です・・・・。

 上の写真は定刻よりもずっと早くバス停に来てお客さんをバスの中に待たせていた村営バスです。この次の日(元旦)も東武バスは定刻通りにしかバス停に来なかったので、いつものことなのでしょうか。上の写真は「暖かそうでうらやましいな・・」と思いつつ元旦に撮った写真です。
 バスはほぼ定刻通りに出発しました。座れきれずに立っている人がかなりいます。ここから湯西川温泉までずっと立っていなければいけないのかなと思いつつ見ていると、川治温泉で何組かの乗客がバスを降りたので、ほぼ皆さんが座れたようです。多客時はやはり早めにバス停に行った方が良さそうです。
 湯西川温泉駅からも何組かのお客さんがバスに乗ってきたのですが座れきれずに立ったまま、湯西川温泉まで行きました。湯西川温泉駅から乗車するのも、特に混んでいる時期は座れきれないかもしれません。
 以前よりは道も拡幅されているようです。また、山肌にはいつくばるように道が造られていた部分には、山を貫通するようにトンネルが作られて、道が整備されていました。バスの運転手さん同士は互いに無線で交信を取り合いながら、バスがすれ違えるような場所ですれ違えるように調整をしていましたが、以前よりは運転もしやすくなったのではないでしょうか。
 しかし、鬼怒川温泉駅からだと1時間以上もバスに揺られるため、乗り物酔いしやすい人は要注意です。うちの子供のうち一人も、かなり具合がわるそうでした。酔い止めの薬を乗車前にのんでおいた方が良いと思います。
 鬼怒川温泉駅を出てからしばらくは、鬼怒川公園の駅まで温泉の中心街とも言えるような場所を走るのですが、かなり温泉街の状況は深刻なようです。団体客などを目当てに、大規模な近代的ホテルが川沿いにたくさん建てられているのですが、かなりの数のホテルが閉鎖されているようです。最近の不景気で、企業が社員を連れて研修に来たりとか、鬼怒川温泉を積極的に使うような行事が減ってしまったのがもろに影響しているのでしょう。最近、足利銀行の再生の話題で、鬼怒川温泉の話題も出てきますが、どんな方向で温泉街をを再生していくのか気になるところです。

湯西川温泉到着

 湯西川温泉に到着すると雪は更に激しさを増しており、また、かなり雪も積もっていました。終点の湯西川温泉バス停の2つ手前が宿の最寄りのバス停です。宿はその目の前です。ちょっとチェックイン時間よりも早かったのですが、宿の人は快く迎えてくれました。
 まだ暗くなるまでには時間があったので、宿で紹介されていた公衆浴場へ子供と一緒に行ってみました。あくまでも地元の人が結成している組合が運営している公衆浴場であり、地元の人が優先です。また、組合員以外の人は料金箱に寸志を入れる仕組みになっていました。こちらのページに詳しく紹介されていますのでリンクを貼っておきます。2つの公衆浴場が紹介されていますが、「薬師の湯共同浴場」というほうです。宿から歩いて数分のところにありました。橋のたもとにあるのですが、ちょっと判りにくいので、上記のホームページを参考に場所を探すと良いかと思います。
 お湯はかけ流しになっています。かなり熱いお湯が注ぎ込まれていて、温泉は「サラッ」とした感じのお湯でした。脱衣所も浴槽も一つしかありませんので、男女混浴です。
 宿に戻ると、18時から夕食の時間です。夕食は鹿の刺身をはじめ、山の幸を中心にした料理でした。とても沢山の料理が出てきたので、お腹いっぱいになりました。また、大晦日でしたので、年越しそばを振る舞ってくれました。そばの断面がそろっていなかったので手打ちそばだったのだと思います。また、つなぎが全く使われていないか、少ししか入っていないようで、今まで食べたこともない、おいしい蕎麦でした。
 大晦日は東京にいれば夜遅くまでテレビを見て、元旦の日は遅くにゴソゴソと起き出して行動するというパターンが例年は多かったのですが、さすがに今日は疲れたので、子供たちと一緒に21時頃には寝てしまいました。
 ちなみにテレビはCATVで電波が引き込まれているようです。ゴーストが全くない、きれいな映像がテレビに映し出されていました。東京と同じVHFの放送は全て見ることができました。また、もしかしてと思ってチャンネル調整をしてみると、BSアナログ放送も見ることができました。こんな山の中で、こんなに鮮明な画像が見られるというのは凄いと感心してしまいました。

二日目

 二日目は少しの雪がちらついていましたが、空には青空が広がってきていて、良い天気になりそうです。朝食もまた色々な料理が振る舞われて、また、お正月ということで折りに入ったおせち料理もいただきました。とても、おせち料理までお腹の中に入らなかったので、折りに入ったまま部屋まで持ち帰りました。バスは9時25分に発車です。宿の前のバス停から乗ると、座れない可能性があると悪い予感がしたので、始発のバス停まで歩いていきました。徒歩で5分くらいです。
 始発の湯西川温泉のバス停では既に4組くらいの人が並んでいましたが、無事にバスには座ることができました。やはり、その次のバス停でほとんどの席はうまってしまっていましたが、幸いなことに立っている人はいませんでした。さすがに元旦から移動する人は少ないのでしょうか。
 バスはほぼ定刻に鬼怒川温泉に着きました。そこから、テーマパークを巡回するバスに乗り換えです。ここは、もう凄い長蛇の列で、本当にこれだけの人がバスに乗りきれるのか?と不安になりましたが、あとからきた2組くらいのお客さんをのぞいて、全員が乗ることができました。バスの収容力は凄いものだと感心しました。
 しかし、このとき、本当は運転手が「もう少し奥へ順に詰めて下さい」と一声かけていれば、ぜったいにあと二組のお客さんはバスに乗れていました。バスの後ろの方は確実に空いていましたから・・。また、東京のバスではよく見かける光景ですが、後ろ側の扉から乗客を乗せてしまえば、乗ることができたはずです。あまり、鬼怒川の東武バスの運転手は、たくさんの乗客を乗せて走ったことが無いのかな?と思いました。

東武ワールドスクエア

 鬼怒川温泉駅を出て最初に付くテーマパークが「東武ワールドスクエア」です。ここは世界各国の建築物のミニチュアを集めた施設で、これだけを聞いてもあまり興味がわかないかもしれませんが、その一つ一つの施設が非常に精巧に作られていて、何となく世界一周をした気分にしてくれます。
 この東武ワールドスクエアの入場料は意外と高くて、当日券では大人2500円、子供は1200円します。事前にコンビニなどで前売り券を買えば若干は安くなります。また、昼食がセットになった「まんぷくセット」というものも準備されていて、こちらを買っておけばかなりお得になります。
 行くのにあたって、この「まんぷくセット」を買っておくかどうかかなり迷ったのですが、もしかして、何らかの都合で行けなくなる可能性もあると思い、今回は前売り券を買わずに現地に行きました。もっとも、今回購入した東武の日光・鬼怒川フリーパスを買えば色々な施設で使える割引券が付いてくるので、これを使っても入場料が割引きになります。
 今回は、前売り券を購入しなかったのが、とてもラッキーでした。かなりの雪が降ったため、各建築物のミニチュアが雪に埋もれてしまっていたために、入場料金を割引していたのです。元旦ということもあってか、その割引後の額が半端ではなく、大人一人500円、子供一人300円で入場ができました。もし、前売り券を購入していたら、返金してくれたのか否かは判りません。また、中に入ると、甘酒や暖かいスープが振る舞われていたほか、入場券1枚で1回、誰でも参加できる福引きを実施していて、これに参加したら、500円分の園内割引券が3枚もあたってしまいました。この園内割引券は、食事のときに使うことにします。
 園内は想像通り、雪が積もってたいへんなことになっていました。職員の人がたいへんそうに、雪かきをしたり、ミニチュアに水をかけて雪を溶かしています。なかなか見られない、写真を載せておきます。
雪の中のスフィンクスです。ホンモノではこのような情景は見られないのではないでしょうか。かろうじて、スフィンクスの顔だけが見ることができます。最低限、顔だけでも真っ先に除雪してくれたのでしょう。他の施設も最低限の部分だけは除雪をしているように見えました。
こちらは雪のピラミッドです。全面が雪に覆われています。スフィンクスと違って、最低限、除雪をしておくような部分が無いので、除雪が遅れているのでしょう。
東武ワールドスクエアの世界貿易センタービルは健在でした。こちらは下から上を見上げるように写真を撮ると、ホンモノっぽく写真が撮れました。下の方は雪で凄いことになっているのですが、上の方は大丈夫なようです。
これが何か、まったくこの写真からは想像がつきません。完全に雪の中に埋もれてしまっています。

日帰り入浴施設 湯處 すず風

 鬼怒川に行った機会に雪が降る中、露天風呂に入りたいねという話しになり、日帰り入浴の営業をやっていた「湯處 すず風」というところに行ってきました。住所は小佐越ということで、比較的、東武ワールドスクエアからも近いところになりますが、移動にはタクシーを使った方が良いでしょう。テーマパークを結んでいる東武ダイヤルバスもこの施設の前を通るのですが、残念ながら近くにバス停がありません。一番近いところは、日光江戸村のバス停になると思いますが、そこから歩くと10分近くかかると思います。
 お風呂の施設は、大きな浴槽とちょっと小ぶりな露天風呂、そして露天風呂から続くところに水風呂とサウナという構成でした。露天風呂からは前の木々を介して川が見えるという形になっていて、なかなか気持ちよくお風呂に入ることができました。サウナはちょっと小さいのが残念です。
 お正月ということで、随分混んでいるんではないかと思って行ったのですが、意外と空いていて、ちょっと拍子抜けしました。

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