1.購入に至る経緯
ずっと自宅のデスクトップパソコンは、PC9801互換機であるEPSONのPC−286USを使用し続けていました。メモリが足らなくなったと言えば、メルコのEMSメモリ(EMJ4000:当時は5万円くらいしました)を追加したり、CPUのアクセラレータボード(互換CPUメーカの80486相当の石がのっていました)を買ったりして、何とか80386マシン程度の性能を発揮するまでにはアップグレードを繰り返していました。
このころになると、MS−DOS上で直接動く市販アプリケーションというものはだんだん使われなくなってきていて、徐々にWINDOWS3.1アプリケーションに移行が始まっていた時期です。新しく発売されるパソコンについては、WINDOWS3.1搭載が当たり前のようになってきていました。一部の日本のソフトウエアメーカは、マイクロソフトの動きに反発して、独自のウインドウシステムを発売するようなことをしていましたが、なかなか普及には至りませんでした。一太郎で有名なジャストシステムなどは、この時期にジャストウインドウという商品を、一太郎等のアプリケーションにバンドルして普及させようとしていました。実は私は、WINDOWSよりも、むしろ、ジャストウインドウを気に入って、一太郎や花子を当時切り替えて使っていたのですが、こちらも徐々に世の中から無くなっていって、もうウインドウシステムと言えば、マイクロソフトWINDOWSしか無いような状況になっていきました。
しかし、EMSメモリーが4MB程度追加されているだけでは、WINDOWS3.1をうまく走らせることはできません。エミュレーションモードで全部をプロテクトモードに化かすこともできますが、遅くて使い物になりません。すでに、WINDOWS3.1が主流になってきており、PC9801アーキテクチャーからPC−AT互換機へのアーキテクチャーの切り替えが確実に進んでいた時期でしたので、迷わずに、PC−AT互換機を買うことにしました。何か掘り出し物は無いかと秋葉原に繰り出して、安くて性能の良さそうな商品を探していると、ソフマップ(当時はAT互換機を専門で扱う店舗がありました)で14万円弱の値段で、αデータ社のマルチスキャンモニターが付いたアウトレットモデルを見つけることができました。標準でサウンドカードやSCSI2ポート、CD−ROMが付いているというのも購入したきっかけになりました。当時は、CD−ROMやサウンドカードが付いているだけで、マルチメディアパソコンと呼ばれていた時期です。当時はそれだけでも凄かったのですが、現在は動画が普通に扱えて、やっとマルチメディアパソコンの仲間入りという感じなので、今考えてみると、当時のマルチメディアパソコンというのは滑稽な感じすらします。
当時は、ハードウエアで日本語文字処理・表示する機構が付いていて、比較的高速に日本語処理ができたPC9801シリーズのハードと、PC9801シリーズ対応のソフトウエアがセットで日本の中を独占していました。しかし、その後、日本IBM社から日本語環境では画期的なOSであるDOS/Vが発売されました。このDOS/Vの登場によりソフトウエアで日本語処理が行われるようになりました。これによってハードウエアに日本語処理用の装置を組み込む必要が無くなったわけです。そして今度はWINDOWS3.1になって、市販ソフトウエアがハードウエアとの機種依存性が無くなってきたことによって、外国のパソコンハードメーカが揃って日本市場を攻め込んできました。その中でもCOMPAQは早い時期から精力的に日本に低価格攻勢をしかけていて、COMPAQショックと呼ばれていた時期です。このときに大々的に売り出した商品の売れ残りに、パーツを若干グレードアップしたという内容の商品でした。
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グレードアップの内容は、主にCPUです。そもそものCOMPAQから出荷されたときの状態では、CPUは80486の33MHzという、この時点では低スペックだったものを、OverDriveプロセッサソケットを用いて、CPUが80486の66MHzの製品になっていたことが主な違いだったのだと思います。このODP版のCPUを載せるのをカテナが実施していたので、このCPU部分の保証はカテナが行うという変則的な仕組みになってます。
(こちらのページを見せていただくと、単にODPをのっけただけではなく、マザーボード自体も当時では日本未発売のPRESARIOから持ってきたように紹介されています。確かに、省電力機能が付いておらずに、スクリーンセーバを使用して省電力させるという変わったスペックだったのを覚えています)

![]() あの有名ソフトが1980円! |
2.本機のスペック
本機のスペックの詳細は以下の通りです。
| 代表的な製品名 | ProLinea 4/33S CDSカテナスペシャル |
| CPUのラインナップ | DX2ODP/66MHz(ただしCPU部分の保証はカテナ(株)です) |
| セカンダリキャッシュ | なし |
| HDDのラインナップ | 200MB |
| グラフィックチップ | ET4000/W32i 1MB(マザーボード上でローカルバス接続) |
| システムボード上メモリ | 4MB |
| メモリスロット数 | 72ピン×4 |
| 使用可能メモリ | 1MB・2MB・4MB・8MB・16MB 70nsパリティ無し金メッキFP SIMM(ただし特定の1スロットだけは4MBのみ可) |
| 最大メモリ容量 | 56MB |
| シリアルチップ | 8250互換 |
| 拡張スロット | ISA×3(サウンドカードで1スロット分ISAスロットを使用済) |
| その他 | 省電力機能サポート プラグ&プレイBIOS(Win95付属のCPQAE05.EXEが必要) |
| CPUアップグレードについて | ・純正品によるCPUアップグレードパスはありません ・外部クロックスピード変更可。ジャンパピンにより25MHz/33MHzを選択 (もともとカテナ(株)が保証するDX2ODPが搭載済です。DX4ODPおよびDX4ODPRも動作するはずですが、コンパックおよびカテナ側の保証はうけられません。いろいろな方々の報告によれば、DX4ODPRならまず動作するようです) (Am5x86の場合は電圧降下用の下駄が必須。下駄の種類によっては設定が異なるため、注意が必要) ・Pentium ODP(P24T)には未対応 |
3.OS
商品を購入してきたデフォルトの状態では、この当時標準の地位を保っていたWINDOWS3.1がインストールされています。最近のパソコンでは、リカバリ用のCD−ROMが付属してくるのは当たり前という感じになってきていますが、このパソコンではWINDOWS3.1自体のマスターCD−ROM等は付属しておらず、フロッピーディスクを購入してきて必死にバックアップしました。フロッピーディスクに貼るシールだけはご丁寧に付属していました。はじめからCD−ROMなりフロッピーディスクでマスターを付けておいてほしいところですが、安価に商品を販売するために当時はこれでしょうがなかったのでしょう。購入後、しばらくはWINDOWS3.1で運用していたと記憶しています。そのうちに、1995年のWINDOWS95が発売という形になり、ブームに流されて発売日に私も購入し、すぐに本機にインストールして使っていました。ハードウエアの素性が素直だったので、WINDOWS95のマスターCD−ROMからインストールを行うことで何の問題も無く、全ての周辺機器やパーツはドライバで認識されました。メモリーも32MB位にはアップグレードして使っていたように記憶しています。この環境でスピードとしては十分でした。
4.構成
本機でとても珍しいと思った点は、CD−ROM装置がSCSI接続であったこと、そしてSCSI2とサウンドカードが一緒になったISAバス用製品(その名も、サウンドブラスター16・SCSI2)が搭載されていたことです。このサウンドカード部分はサウンドブラスター16相当、そしてSCSIカード部分はADAPTEC社製のチップセットが載っているという、由緒正しい製品でした。SCSIとは言っても、ISAポートに接続されているため、さほどのスピードは期待できるものではありませんが、CD−ROM装置自体が2倍速程度の装置であったため、十分なスペックだったのだと思います。グラフィックチップはET4000/W32iという今では全く聞かなくなってしまった製品ですが、当時、WINDOWS3.1の世界ではよく使われていた製品で、特にMS−DOS上のグラフィック標画能力は比較的高かったと記憶しています。
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5.その後
ある日、秋葉原でデスクトップ型ATケースとGIGABYTE社製の80486マザーボードを購入してきて、本機からCPU、FDD、CD−ROM、サウンドカード(SCSI2付き)、SIMMメモリーを転用し、本機はケースとマザーボードだけという状態で処分しました。ここから、デスクトップパソコンはすべて自作するようになりました。もし、このパソコンを買っていなかったら、PC−AT互換機そのものがよく理解できておらず、技能的に最初から自作は無理だったので、PC−AT互換機にまず慣れる意味でも、本機を購入したのはかなり正解だったと今でも思っています。
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6.今から手に入れるためには?
今から、この頃の機種や周辺機器を手に入れるためには、当然、新品での購入は不可能に近いものと思われますので、中古パソコンショップの店頭ですとか、オークションを使って個人間取引をするといった方法をとるのが良いかと思います。下記に、楽天市場と楽天フリマでProLineaを検索するリンクを掲載しておきます。
さすがに古いので、そんなにたくさんは検索に引っかからなかったとは思いますが、何か気に入った商品は見つかりましたでしょうか?
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